チャットGPT時代に思うロジックと発想とは

数学は論理思考を養うと言われるが、図形の問題で補助線を思いつく思考プロセスは「論理的」に説明できるだろうか。

 グラデュエーションペーパーふくめ論文で、アイデアが浮かぶ場合、その導出プロセスを聞かる場合がある。色々なヒヤリングやケーススタディから、表にまとめ、そこから、仮説が生まれる。その仮説は、もちろん検証しなければならないが、仮説が生まれた背景は、「ユーレカ!」であり、かりに、もっともらしい、導出プロセスを説明しても真実ではない。

 最近のアカデミア経営学は、「問い」を既存の経営学のフレームワークに、色々と当てはめ、それに当てはまるものから、仮説を生み出すのが流行らしい。そして、統計的に、厳密に処理するため、とにかく、データがあるものを選び、検証するようだ。

 しかし、これは、逆でないか。具体的な実例があり、それを抽象化する中で、普遍的なロジックが湧きおこり、生成系AIにはない発想によるアイデアこそがイノベーションを生む。