装置メーカーがファウンドリやOSATになる条件は

かつて、インテルのムーア氏は、「インテルはPCメーカーだが、PCは儲からないので、CPUをやる」と語り、同様に、ロームの創業者の佐藤氏は、「ロームは、後工程の装置が強いが装置は儲からないので、後工程のチップをやる」と語った。また、半導体の装置メーカーは、半導体部門から分かれた場合もあり、かつては、半導体メーカーは、装置を内製していた。つまり、関連する製品を作れる技術はあるが、ビジネスにするかは、収益性次第だということだ。また、2000年以降の水平分業の中で、ファブレス/ファンドリ、OSATEMS、テストハウス等の新しい業種が台湾を中心に発展した。

 

後工程でのOSATやテストハウスと装置メーカー

 優れたテスターメーカーならば、自社のテスターで、テストハウスになりうるだろう。

 

前工程でのファウンドリと装置メーカー

 前工程であれば、デバイスがファブレス/ファンドリに分化、モジュール構造化している場合は、AMATなどの装置メーカーが本気になれば、多くの工程のファウンドリは可能だろう。

 

ファブレスとEDA

 ファブレスでは、EDAはどうだろうか。優れたファブレスは、EDAもある程度内製できようが、EDAのケイデンスやシノプシスがファブレスである程度の地位を築くのは時間がかかるだろう。そもそも、ファブレスと異なり、HOWでなく、WHAT(何を作るか、設計するか)だからだろう。

 

ディスプレイと装置メーカー

 ディスプレイではどうだろうか。以前、経済教室でも指摘したが、もはや日本では、ディスプレイメーカーより装置メーカーの総和の方がモノづくりは強いだろうし、故に、生産技術は既に中国や韓国、台湾が上だ。

 

 

これからの業界再編と技術移転とモジュラー