日経の23日報道では、中国の社債不履行が増え、4割が資金難という。清華大学系の紫光集団が、16日までに社債13億元を償還できず、北京大学系IT系の北大方正集団など多数の大手も債務不履行のようだ。中国の社債不履行、4割が国有企業 支援縮小で資金難 (写真=ロイター) :日本経済新聞 (nikkei.com)
既に、18日の日経でも、紫光集団の件を大きく報じ、半導体国産化に影響を及ぼしそうだとコメントしている。中国・紫光が債務不履行 半導体国産化に影響も :日本経済新聞 (nikkei.com)
紫光集団は、中国だけでなく、理系では、世界的にもトップ水準。半導体では、シーメンス系のキマンダを買収、また、傘下には、NANDのYMTCもあり、64層3Dは量産、128層3Dも量産に入りそうで日本等と3-5年の差と、かなりのレベルまで追随している。サムスンやTSMCの技術者なども転職。さらに、DRAMも強化している。この他、中国No1のデータセンター会社やオムニビジョンの関連もあり、これらは未上場である。更に、インテル等とも連携はしており、複雑である。
既に、台湾の金融情報サイト『理財網』は、2020年9月13日付に、清華紫光グループが累積債務で危機に陥る恐れがあるして動きがあると報じている。
なお、中国の半導体政策では、国家ICファンドは、JCSTEA会報2017年1月号によれば、10兆円以上あり、紫光集団もその一つである。
ただ、このタイミングで、マスコミが報道しているのが鍵であり、米中摩擦で、中国の半導体政策を警戒していることから、何らかのメッセージ性や、中国政府が紫光集団のトップに対し、何かが、あるのかもしれない。
さらに、債務が膨れ上がっているのは、中国だけでなく、日米も同様であり、人の話はできないだろうが、政策面で注意が必要だろう。