R&Dプラットフォーマ構想とイノベーションと独禁法

米中摩擦・サプライチェーン改革の中で、日本のテック企業の復活の鍵は、かつての電電通研、現在では、欧IMECや米DARPAのような、原理の追求と具体的な問題解決の両方を追求する(ストークスの4象限の中でのパスツール象限に相当)巨大R&Dプラットフォーマである。

 具体的な問題解決は、ファーウェイ対抗の2030年を視野に入れた6G向け基地局やデバイスのR&Dだけでではない。

「通研」復活で世界に挑め 東京理科大学教授 若林秀樹氏 :日本経済新聞 (nikkei.com)

公共の期限がある問題解決のためのR&D

DX時代のためのデータセンタや、2050年に向けたCO2削減、その中で全固体電池、スマートグリッド、自動運転、フクシマの廃炉技術など、ターゲットとその年限が明確で公共にも寄与する内容であれば、全て該当するだろう。もちろん、地政学リスクや安全保障の観点から、TSMCへの過度な依存を避けるための次世代の国内ファウンドリプロセスもある。

先日、発表された筑波でのTSMC参加の半導体後工程パッケージのR&D等は、その好例だろう。

巨大R&D回収のフェアな仕組み

 これらのテーマは、社会問題の解決に必須だが、何れも1社だけでは難しい上、510年以上の中長期に亘り、ベンチマーク企業でも売上高R&D10%以上など、巨大なR&D費もかかり、回収も容易ではないため、仕組みが鍵となる。ターゲットとなる技術目標をクリアすれば、負担したリスクやR&D費に応じた売上や利益が回収できる仕組みが必要だ。

巨大R&Dプラットフォーマは独禁法対象か

 

そこで議論があるかもしれないのは、こうした巨大R&Dプラットフォーマが、独禁法上で問題にならないかだ。これに関しては、日本の公正取引委員会と日経新聞によるシンポジウムが318日に開催されている。デジタル技術革新、競争政策で促す 公取委・本社シンポ  :日本経済新聞 (nikkei.com)