日本は50年前に戻って建て直そう~円高デフレから円安インフレへ

失われた30年、我々は、いつから間違えたのか。戦後の高度成長、1960年代までは、選択肢も、それほどなく、これしかなかった。オリンピックの後、大阪万博、このあたりから、他の方向性があったかもしれないが、ただただ、経済成長を突き進んだ。それは日本列島改造論が目指した格差解消だったからもしれないし、日米のもっと良い関係だったかもしれない。1980年代からは、奢り、バブルに浮かれた。

本来は、前川レポートのように、円高でも内需を拡大、産業構造の転換だったかもしれないが、輸出指向、ものづくり志向、技術や学問は欧米コピペ、仕事の仕方は相変わらず日本的な島国根性が続いた。

今、為替は円安、125円を突破、本来の実力では150円はおろか200円もありうるだろう。国力に加え、日米金利差やインフレとエネルギー輸入で貿易赤字も膨らむ。これまでのデフレでなくインフレ経済となる。これまでの30年のトレンドであったデフレと円高から、インフレと円安への大きく変わる可能性がある。世界情勢も東西融和でフラットな水平分業構造から、東西冷戦の中、地政学リスクは常態化、さらに感染のリスクも常態化、これに、世界で、少子高齢化とカーボンニュートラルの難題が出てくる。今の日本にとっては、円安はマイナス面も大きい。国内に工場はなく、モノづくりを支える人材は少なくなってしまった。高度成長を支えた優秀な高卒や中卒はおらず、学力低下で足腰も弱っている。

要は、円安、インフレ、冷戦構造という1970年代頃に戻って、謙虚に出直すべきではないか。