2022年10月~12月

幕の内弁当で考える経営学~妄想ビジョナリー授業より

 小難しい経営理論や、専門用語が並ぶハイテク分野のケーススタディも、身近な、食べ物や男女の恋愛話などに譬えると、分かり易く、ゼミや教室で、議論が盛り上がり、良いアイデアが出る場合が多い。

 官需であり、色々な制限がある防災無線業界について、ゼミの宮部氏は、狩野モデルを、品質だけでなく、寿命にも適用して、研究しているが、これに、幕の内弁当を譬えて考えると、当人ばかりか、ゼミ生全員から、腑に落ちたようだ。

 すなわち、「宮部弁当」の仮想妄想ケーススタディ、である。

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価値創造の中での価格弾力性~狩野モデルから~メモリとロジックとアナログパワー

インフレ、値上げ、賃上げが話題になり、価値創造をより意識しなければならない。その意味で、Wegde11月号のWEDGE_SPECIAL_REPORT「価値を売る経営で 安いニッポンから抜け出せ」は興味深い特集だ。Wedge(ウェッジ) 202211月号 (発売日20221020) | 雑誌/電子書籍/定期購読の予約はFujisan

内容は、PART 1 「物価と賃金」を考える~デフレ脱却への“追い風”値上げと賃上げの好循環生み出せby渡辺 努(東京大学大学院経済学研究科 教授)、REPORT 価値の「つくり方」~流通側が握る家電の価格決定権メーカーは取り戻せるかby多賀一晃(生活家電.com主宰)、地域の有志が試行錯誤で学ぶ「ブランド」の育て方by編集部、PART 2 「脱価格戦略」を考える、2-1:値決めは企業経営の命 経営者よ、「価格」ばかりで戦うなby坂本光司(人を大切にする経営学会会長)、2-2:売り上げや利益で測れない「強いブランド」をつくる価値by得能摩利子(三菱マテリアル社外取締役・フェラガモジャパン元CEO)、REPORT 価値の「伝え方」「おいしいものだけを売る」 信念貫く“奇跡のスーパー”By編集部、世の中にない商品をつくれば価格は自分で決められるby編集部、PART 3「消費行動」を考える~変化を続ける人々の価値観 社会を動かす「応援消費」とはby水越康介(東京都立大学経済経営学部教授)、REPORT 価値の「売り方」~ECサイトを超える価値 百貨店「外商」の新潮流by編集部、「買いもの上手」がデフレ時代脱却のカギになるby編集部、PART 4「政策」を考える~政府主導の政策で「ヒト・モノ・カネ」を動かし賃上げをby滝田洋一(日本経済新聞社特任編集委員)である。

マクロ経済の前提などの違和感

さて、マクロ経済学によると、縦軸を価格、横軸を数量とした場合、需要曲線は、右肩下がり、供給曲線は右肩上がり、だと教えるが、以前から違和感を持っていた。価格を下げても、「お腹一杯」になれば、需要は増えないだろう

 

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実際には、こうした価格決定は、ミクロ経済、行動経済学などの領域になるが、いずれにせよ、マクロ経済は、役に立たないどころか、この最初の「理論」により、「値下げをすれば、需要が増える」と信じ、それは幸之助の「水道哲学」とも似通っており、行動を決める背景になるなら、有害な理論ではないか。

 

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マクロ経済理論の呪縛から逃れ、狩野モデル的な発想から、価値を再考し、価格設定モデルの中で、戦略を考え直すべき時がきた。自身の自社製品の価値を見極め、訴求しなければならない。

 

半導体の価値創造

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始まったIT金融でのリストラ、テレワーク、賃上げ

 コロナ禍でテレワークが進み、ギグワーカーが増え、日本でも働き方改革や賃上げが話題となっているが、金融引き締めが続き、コロナ禍が終息しつつある米では、GAFA等のITテック系や、金融系で大規模リストラが始まった。ある意味、フィリップス曲線通りとも言えるが、業務が、エッセンシャルワーカーが少なく、テレワークが可能なITや金融で起きていることが示唆深い。

[FT]テック、始まった大量解雇 過剰採用と甘い経済予測: 日本経済新聞 (nikkei.com)

Amazon、大規模な人員削減を開始 端末部門など: 日本経済新聞 (nikkei.com)

メタ、1.1万人削減を発表 全社員の13%: 日本経済新聞 (nikkei.com)

[FT]米国で「ホワイトカラー不況」懸念 中間管理職削減: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

ギグワーカー銘柄が大幅下落 規制強化・巣ごもり需要減: 日本経済新聞 (nikkei.com)

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人気者と嫌われ者のリーダーシップ

世の中、経営学のリーダーシップ論では、好かれる、人気がある、といったリーダー像が多い。人間だれしも、好き好んで嫌われ者になりたくないだろう。率先型も、フォロワー型のリーダーシップ論も、部下やチームから嫌われてはいけない、というのが多い。

 しかし、企業での改革は、痛みも伴う。嫌われること、人気が無くなることを恐れていては、改革も、リストラもできない。また、周囲にゴマすりや、取り巻きを避け、距離を置くことも大事だ。

 

 要は、好かれるリーダーと嫌われるリーダー、の少なくとも二種類がいて、ただ、両者はリスペクトと信頼をおいている状態が必要だろう。少なくとも、嫌われることを覚悟し、怖れてはいけない。

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日本の中の資本主義と社会主義~最後のチャンス大丈夫か

大学で、MOT専攻のトップとして、カリキュラム編成、教員人事、予算策定、等々のマネジメントに関わって、はや6年、改めて、企業とは文化どころか、民主主義と社会主義くらい、あるいは、江戸幕府とシリコンバレーくらい、理念も価値観も違うことを身にしみて、もがいている。それまでが、効率優先の外資系金融や自分らが創業したヘッジファンドも含めると15年以上だから、尚更落差が大きい。最近は、経産省やNEDO、大河内賞などの審査会で、生粋のアカデミアの方々と、御一緒することが多いから、そこでも、改めて、価値観の差異を再確認している。役所や大企業も同様で、それゆえ、役所と大企業、アカデミアの中では、意外と違和感がなく、気が付かないのかもしれない。

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サプライチェーンは後工程こそ~配線工程の二つのシナジー

RapidusLTSCが設立され、半導体復興の最大で最後の機会に向け、動き出した。既に動いているJSAMもあり心強い。これらは、取り敢えず、前工程であり、今後、急がねばならないのは、後工程、OSAT更にはEMSも含めた、サプライチェーン整備である。

 

 TSMCからの輸入が現在は、4000億円、将来は1兆円になる可能性もある中で、国内生産になることで、GDPに貢献し、円安の原因になる貿易赤字も減るが、JSAMの前工程だけではダメだ。JSAMで前工程を出しても、後工程が無く、これまで通り、ASE等の台湾OSATに依存していては、そこからの輸入であり、サプライチェーンも短くならず、輸入になる。そこで、国内OSAT整備である。場合によっては、鴻海に依存しているEMSも国内整備と強化が必要だ。短TATを価値に置くRapidusも、後工程がなければ、効果が薄いが、LTSCはチップレット等を研究、Rapidusにも専門家がおり、2025年以降の量産では、整備されるだろう。

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SUMCOの決算から~ウェハー市況変化ないが、チップレットの影響は未知数

SUMCO3Q決算が118日オンライン開催、橋本CEOの市場見通しは、いつもながら詳細な半導体動向分析で参考になる、瀧井CFOの決算動向、質疑は市況が多い。ただ、チップレットのインパクトについては、会社側も資料はなく、アナリストからも質問は無かった。

 ウェハー8φは、3Qフル、4Qも車載産機向けフル。価格も変化なく強い。今後も600万枚で天井張り付いている。6φは3Q市況緩和、4Qは民生向けに調整。

 ウェハー12φは、3Qはフル生産で数量強く、価格動向は、契約は不変、スポットは上昇、4Qは顧客強弱あるが供給不足で800枚枚/月で、天井に張り付き、価格は、契約不変、スポット横ばい。

 

今後は、PCとスマホ弱く、生産調整だが、車載、データセンターが強く、ウェハーはフル。顧客在庫回転月数はロジックで4月以降、メモリーで8月以降、上昇だが、ロジックでは1社の不調が響き、他は不変、メモリーも勝ち負けの差が大きい。12φのエピウェハーは過去、在庫増が3-4Q続いても、平準化、ポリウェハーは在庫増限サイクルが長い。

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半歩先と真ん中を相手にする

 昔から、ビジネスの要諦は、一歩先でなく、半歩先だと言われる。半歩先なら、一歩先、数歩先は考えなければならない。

 株式市場は、半歩先は織り込んでいる。半年から1年先はもう起こっている。それゆえ、機関投資家など参加者は、一歩先から数歩をアナリスト等と議論して、銘柄を入れ込む。コンサルタントも、半歩先を読んで経営者と議論して計画を立てる。これらを考えるのは、経営者や機関投資家であり、情報を多く持ち、目が肥えている人間が多いため、求められるのは、新たな切り口や独創性である。長年、この世界にいたので、半歩先から数歩先で、新たな切り口を常に考えている。すなわち、「何が起きそうか、どう変わるのか、どう準備すればいいのか」である。

 

 しかし、実際は、いま、ここ、であり、多くの人間は、現在に関心があり、起こって、初めて反応する。そこでは、独創性や切り口でなく、起こっていることをスピーディーに、シンプル分かり易く伝えることが必然だ。株式市場でも、個人投資家の一部やそういう営業は、ここであり、「何故、起きているのか、何が起きているのか、どうすればいいのか」である。マスコミも、ここである。

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RapidusとLTSC誕生

 ついに、待望のビオンド2nmファウンドリ会社と、日本版NSTCの創立が、11日に、正式に発表された。これで、経産省が進める半導体デジタル産業戦略検討会議での、半導体政策のうち、Step2が大きく前進する。次世代半導体の新会社「ラピダス」、27年に国内で量産へ: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

これは、次世代のビオンド2nmTAT量産体制の実現に向け、日本版NSTCR&DプラットフォームであるLTSC(Leading-edge Semiconductor Technology Center)と、量産拠点としてのRapidus社の両輪、二刀流で臨む。具体的には、LTSCは、国内の大学や理研、産総研、企業だけでなく、海外の米NSTCIBMAlbanyや欧IMECなどと連携するオープンな開発プラットフォームである。Rapidus社は、8月に設立、将来、ユーザーともなりうる、NTTやトヨタ、ソニー、NEC、キオクシア、デンソー、ソフトバンク、三菱UFJ銀行から70億円強の出資を受けた。

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二次補正で半導体に1.3兆円、蓄電池など含めハイテクに3兆円

岸田内閣の2次補正で、半導体や蓄電池などに3兆円だが、日経に、半導体の内訳が掲載されている。先端ロジックGAAの研究(Albany)3500億円、次世代製造拠点に4500億円、パワー半導体に3700億円の模様だ。2次補正の半導体支援策、日米研究拠点に3500億円: 日本経済新聞 (nikkei.com)

詳細は不明で、ビオンド2nm8000億円規模となるが、参加企業や、中身はこれから公表か。パワー半導体は、GaNやウェハーも含まれているか。また、6G研究開発で総務省が662億円をNICTに基金を積むは注目だろう。6G研究開発で基金新設 総務省、補正予算に662億円: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 既に、決定した熊本TSMC誘致のJASMや、キオクシアやマイクロンなどメモリ(キオクシアが1000億円弱、マイクロン広島が400億円弱)などのサプライチェーン対応(金額は最大)もある。そこで、今後、必要な規模や、「あれもこれも」は難しいが、EDAやチップレット等の必要なテーマも含め、最終的には、どの程度必要か、更に、資金だけでなく、人材面、制度面が重要な場合もあり、比較して示す。

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ローム2Q決算~円安とパワー半導体強い

ロームの上期決算説明会が1129時からオンライン開催、松本社長、東専務など。質疑は、市況や業績もさることながら、パワー半導体に関することが多い。

 上期は売上25202599億円、OP390604億円、スマホは厳しく、車載産機が牽引だが、円安効果もかなり大きい。

 通期は売上51005200億円、OP760900億円、と上方修正、為替も115135円、売上の為替感応度は10円で260億円ゆえ、売上は実質下方修正とも言える。

 半導体市況全体は暗雲が立ち込めているが、パワーやアナログは品薄が続き在庫が積めない情勢。通信、スマホやゲーム、アミューズメントは厳しいが、車、産機は予想通りで堅調。車は、日本は部材不足で生産減だが、海外はそうでもないようだ。

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新規事業は日本、起業は米

 起業や新規事業は、ビジネススクールで最も人気が高い科目の一つであり、教科書や参考書、先行研究も極めて多い。MOTでも、2017年以来、関連科目を担当してきた。自身も(この理科大MOTも新規事業である)、親しい友人も、両方を経験、成功も失敗も間近でつぶさに見る中で、How中心の基本だけでなく、教科書や他のビジネススクールで欠けている5Wを重視し、教えてきた。また修論であるグラデュエーションペーパーでも、起業案や新規事業提案を指導してきたが、起業と新規事業を同様に扱う事に限界を感じ、分けることにした。

 起業はもちろん、新規事業も、「01」で語られる事が多いが、少なくとも、日本では、「-1」から始まる。

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文系アカデミック教員に必要な数学

簡単な数学(という程ではないが)のクイズをしたい。答えは正誤どちらか?

    偏差値には、100以上はない

    「基準として、60%以上でないといけない」とは、ほぼ60%でなければならず、80%はダメである。

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経営学の危機とEBMを知ってますか

以前にも書いたが、日本の経営学アカデミアは統計大流行りだ。ケーススタディは馬鹿にされる。海外でも、EBMが流行しており、厳密な統計分析によるエビデンスを重視する研究が多い。政策立案でもEBPMが重視され、研究イノベーション学会でも多数の新たな統計ツールを使った研究があった。こうした点含め、経営学が抱える多くの問題点について、サセックス大学のデニス氏が、危機感を訴えた力作がある。経営学の危機: 詐術・欺瞞・無意味な研究 | デニス ゥーリッシュ, 佐藤 郁哉 | | 通販 | Amazon

 役者の佐藤氏によれば、「経営学の分野には、研究者として本来取り組まなければならないはずの、本当の意味で重要な問題を無視してしまうという傾向が存在しています。(中略)。その代わりに経営学者たちの多くがおこなってきたのは、代わり映えのしないテーマを取り上げた上で、それに些細なバリエーションを付け加えただけの論文を書く」という。

野中郁次郎先生も、同様の指摘をされており、過剰分析は、人間を扱う社会科学の本来の良さを失っているという。「経営は『生き方』を問え」野中郁次郎・一橋大学名誉教授に聞く (2ージ目):日経ビジネス電子版 (nikkei.com)  

加えて言えば、便利な統計ツールが登場し、ソフトを回すだけで、体裁は、ビジュアルで、論理的な論文ができるため、そこに安住している。社会科学や人文科学で、最も重要な「問」や「考察」が抜け落ち、独創性、示唆性がない。実社会と乖離している例が多く、それが、実社会企業側とアカデミアの壁が高くなっているのではないか。

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村田製作所2Q決算

村田の2Q決算説明会が103115時半からオンライン開催、中島社長、南出CFO等、質疑は業績下方修正もあり、市況や足元の動向が中心。

業績下方修正

上期は、売上95209202億円、OP20901950億円、下期は売上97808998億円、OP23101850億円、年間の為替前提は120137円。OPは年間で、600億円の下方修正だが、為替感応度が1円円安で50億円のプラス、17円で850億円のプラスであることを考えると、実態は、1450億円の大幅下方修正。なお、CAPEX300億円カットは、半導体納期不足のため。中期で10%増は不変。

村田のMLCC稼働率は3Q8590%と低い。B/Bレシオは、21年度4Q1.09から、22年度1Q0.982Q0.91から、3Q0.85まで落ち込み。20年度4Q1.32がピーク。7月受注はM/M5%減、8月持ち直したが、9月は弱い。価格圧力はあるが、想定よりはマシ。民生は厳しいが、自動車やサーバーは供給重視。

背景は、景気悪化の中で、スマホ市場の厳しさ、車は生産制約、材料費など上昇。在庫積み増しなく、操業度効果減もある。

 

市場見通し

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目利き力考察~プロとアマ

MOTOB向け催しで、いつもと逆で、教員の研究発表を学生やOBが評価した。1/3程度は現役学生、2/3OBで、40人弱が回答、1名は教員のOBである。

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朝鮮半島有事と台湾有事の差

台湾有事だけでなく、朝鮮半島有事のリスクも出てきた。台湾は、中国の習近平次第であり、中期では、可能性が高まるが、朝鮮半島は、北朝鮮が予測不明であり、休戦状態がどうなるか、突発的な事態も起こりうる。

 台湾の場合は、TSMCなどファウンドリの影響が、米国含め甚大である他、鴻海、AUOなどもある。それゆえ、対応が急がれる。

 

 韓国の場合は、サムスン、ハイニクス、LGであり、NANDDRAMOLEDLCD等であり、仮に、北朝鮮が南下した場合、メモリについては、日本で代替は可能である。OLEDLCDも、ある程度、対応が可能だろう。逆に、供給過剰で厳しいメモリは、市況が改善する。それ以外のサプライチェーンでは、日本が依存しているハイテクは無いだろう。

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世界デカップリングでの生産

好むと好まざるとに関わらず、コロナ禍、米中摩擦から地政学リスクが顕在化しており、世界のサプライチェーン構造は変わった。過去は、サプライチェーンが重視すべき条件は、単純なコスト、特に生産コストが第一であった。

しかし、今は、①国家安全保障の観点からハイテクは同盟国での調達ゆえ、閉じたサプライチェーン、②カーボンニュートラル、③この②や輸送コスト、遅延ロスを減らすため、サプライチェーンの動線や、TATを重視、ではないだろうか。

生産地については、縦軸に国家安全保障観点、横軸にバリューチェーンの上流から下流をとれば、いいだろう。機微技術と防衛、ハイテクは日米である。加えて、多品種少量で、国内が強い産業は、日本での一気通貫が好ましい。准ハイテクは、インドや東南アジア、それ以外は、どこでも、そして、東側諸国という構造になろう。中国で、工場を持ち、調達があり場合は、リスクがある。製品別に、部品点数、部材チェックして、サプライチェーンマップを作成し、各社あるいは業界で対応すべきだ。

ユーザーに、日本に投資させ、JVで工場を創り、そこから、輸出する手もあるだろう。中国からの、工場出戻りもあるが、海外、米などからの出戻りもあるだろう。

 

そこで、問題は円安でドルの人件費が安くなり、海外の途上国からの人間を使うのが難しくなる。そこは自動化を進めるしかない。

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大学MOTが会社だったら

理科大MOTトップに2018年になった時から、大学側から、定員割れに加え、赤字は大きな重い課題である。理事長から大きな赤字とは言われ、改善に取り組んでいる。アナリストだし、ヘッジファンドの社長もしていたから、ちょっと、試算すれば、だいたい推計はできる

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研究イノベーション学会参加

37回年次学術大会がオンラインで開催、発表会は2930日。理科大MOTは学生39件、教員16件の発表(1人が6件、3人が2)であり、全体の発表の2割。

同学会は、MOT的、イノベーションに関する学会としては、国内最大、最も歴史がある学会であり、わがMOTに比べても、範囲が広く、レベルも様々で、理系、文系、最先端の統計アプローチ(新たなツールも含め)から、伝統的ケーススタディのアプローチと、学生にとっても参考になる。科学技術政策、教育政策では、国際比較、政府の政策ベースにもなっており、情報としても参考になる。参加者も、昔からいた、企業の経営企画、研究所、技術企画は少し減り、NISTEPJSTNEDO、など政府系の他は、ビジネススクールが増えたよう。

全ての予稿集をチェック、講演は全て聞いたわけではないが、概要と傾向を示す。

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次世代半導体に1.3兆円

 岸田内閣が経済対策で次世代半導体に1.3兆円とのことだ。もう一声、13兆円なら、世界トップだが、桁だけでも揃った。

岸田首相「次世代半導体に1.3兆円」 民間投資呼び込み: 日本経済新聞 (nikkei.com)

総理は、「攻めの国内投資の代表例としてサプライチェーンを強靱化する」と述べた。国がリスクを取って投資することで民間の資金を呼び込む狙いがある。先端半導体や電池、ロボットなどの分野におよそ3兆円を投じるとも明かした。この施策で9兆円以上の生産拡大や2兆円以上の輸出増、49万人の雇用者増につながると説明した。

 

円安と米中デカップリングで、西側のハイテク拠点として期待に応えないといけない。産業政策と金融政策のベクトルを揃え、継続が鍵だ。

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円安と金融政策~日銀の気持ち

エコノミストでもないゆえ、予測というより、予想に近いが、4月時点で、150200/ドルの円安の可能性はあると考えており、テクノ大喜利「ウクライナ危機が変える電子産業のかたち」で記していた。

地政学的リスクは常態化、産業界の再飛躍を見据えて適応急げ(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH (nikkei.com)

 エコノミストではないとはいえ、サイコロを転がりたり、勘で語っているわけではなく、根拠はあり、三因分析を行っている。直接的な原因の新因として、日米金利差、日銀の介入、総裁人事、真因として、貿易赤字や、GDP中期成長などのファンダメンタルズ、そして、深因として、米中デカップリングで、中国を生産拠点として使えない米が、安いコストで日本を生産拠点として使おうという思惑である。この因子が、時間軸で、影響度合いが異なる。春先は、特に、日米金利差が大きく、予想としては、「簡単」であり、何故、多くの専門家が、外したのが不思議であった。

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日本電産Nidec上期説明会~東洋経済を訴える、小部氏、早船氏ら登場

日本電産の決算説明会が1024日オンライン開催された。プレゼンは、小部COO、佐村CFOが決算、EV関連は早船氏が海外から、質疑は永守会長。冒頭、会社側の自己株式取得に関してインサイダー取引疑惑についての東洋経済の報道に対し、反論と訴訟を起こしたことを説明。質疑は、マネジメントの件や車載に関する件が多かった。業績上期は円安もあり、上ぶれ。車載黒字化目途。小部氏のプレゼンは初めてだが、淡々と、雰囲気は永守さんと同じ。

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既に始まっている第三次世界大戦~インフレ、物資不足、元気を煽るマスコミ

米中緊張、ロシアのウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル、台湾海峡の緊張、平和な日本国民、お茶の間のTVも物騒なニュースが多い。多くの識者や知人も指摘しているが、ロシアのウクライナ侵攻は、リアルタイムで戦争がどういうものか、世界史の勉強になる。特に、再認識されるのは、ウクライナ人の意識の変化であり、それまで、平和に暮らし、芸術を愛したような普通の女性でさえ、戦争に参加し、愛国心を発揚、ロシアを敵視する。日本人でも、同様に、「プーチン憎し、ロシア憎し」の過激な敵愾心が生まれている。連日、ニュース報道があること自体、戦争がエンタメでもあることを再認識し、遠い欧州でそうなのだから、かつての日清日露戦争はじめ太平洋戦争に至るまで、マスコミや国民が盛り上がる大衆心理の良い勉強にもなる。同時に、国家安全保障や世界や国というものの存在が再確認される。

 そこで、改めて、認識は、既に、第三次世界大戦は始まっているのでは、ないか、ということだ。もちろん、ホットウォーはウクライナだけだが、威嚇攻撃、サイバー攻撃は始まっている。

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ドルで見れば日本株は大幅下落

円安が話題になり、円ベースでの日経平均や、ドルベースでのNY市場の話題をしているが、当たり前ながら、海外投資家は、日本株は、ドルベースでみている。

 それゆえ、既に大幅な下落である。かつてのヘッジファンドの社内ルールではロスカットの水準であるし、ポートフォリオ見直しを顧客から要求されるレベルでもある。これから、ロスカットや解約が始まるか、新たな投資家が安いと思い買ってくるか。しかし、更に円安が進めば、それだけでロスが出る

 

 同様に、ドル建てGDP30年前に逆戻り、ドイツに抜かされ、中国に遥かに及ばず、平均賃金韓国に並ぶ。生産性では、韓国台湾以下、世界ランク40位以下ゆえ、そんなものだ。

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3年ぶりリアル開催のCEATEC見物

 CEATECが幕張メッセで3年ぶりのリアル開催となり、見物してきた。開催二日目の19日の1216時まで滞在した。今回は、JEITA半導体部会のブースもあり、ブースは、ルネサス、キオクシア、東芝デバイス、ローム、三菱電機、ソニー、マイクロン、 ヌヴォトンが参画。半導体人材シンポジウムでは、次世代人材クロストークで、自身がビデオに登場、CEATEC 2022 ONLINE

メンバーが企画した半導体産業に大学生等人材を呼び込むための催し、人生半導体ゲームのコーナーや、著書「デジタル列島進化論」プレゼントコーナーもあり、いわば、主査側でもある。

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半導体産業人生ゲーム」(等身大)で遊んでみた 記者の人生はバラ色か、どん底か:CEATEC 2022 - ITmedia NEWS

知る限り、JEITA半導体部会による、CEATECブースも初であったが、好評のようであった。

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東芝、コバレントマテリアルの教訓を忘れるな 非公開なら唯一の条件は

 マスコミ報道を見る限りは、東芝は、非公開化に向けて動いているように見える。ここで、重要なのは、非公開化した後の企業の検証である。再上場などの成功例は、数少なく、ハイテクあるいは製造業では、ソニーケミカルからデクセリアルズと日立マクセルからマクセルくらいであり、多くは、非製造業で固有周期が短く、プロ経営者によるMBA流の教科書通りのやり方でコストカットのリストラ、短期で成果が出るものだ。デクセリアルズやマクセルの例は、非上場決定時に、既に再上場の計画などが入念にあり、ファンドとも十分なコミュニケーション同意があったといえる。

 非製造業に比べ、製造業はイノベーションによる成長が鍵であり、固有周期も長い。コストカットは、MBA流にできても、イノベーションや成長は難しい。ポートフォリオ入替も深い事業や技術の理解が必要だ。わがMOTでの研究例以外には、非上場化の総括研究は殆ど無いが、マスコミや役所やアカデミック側も、乱暴なことである。

 忘れてはいけないは、コバレントのケースである。ウェハーや材料の事業や技術を有し、東芝の優良子会社であった東芝セラミックスは、、コバレントマテリアルと社名を変え、非上場化したが

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ソシオネクストは希望の星か

経済産業省による半導体戦略強化で、日本の半導体産業に、期待が高まる中で、先日、ソシオネクストが上場した。ファブレス半導体は他にもあるが、かつての富士通とパナソニックの再編により、かつ、新たなビジネスモデルという意味では、新星である。株価も半導体銘柄に逆風の中で好調である。もちろん、時価総額1500億円弱も、売上は2022年度1700億円、営業利益170億円も、あと一桁大きくなってほしいところではある。

奇しくも、肥塚CEOは、経済産業省では商務情報政策局長から特許庁長官という経歴である。その後、富士通では、会長として、改革にも長らく貢献、ソシオネクストを設立から育成まで尽力されたので、もはや官僚というより、十分にビジネスマンである。

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難しい理論や研究成果を評価する目利き

企業トップや政治家は、専門家の難しい理論でも、十分に分からなくても、評価しなければならない。さらに、ノーベル賞はじめ各種の審査委員もそうだ。予算を付ける場合も同様だ。もちろん、株式市場や投資家、ベンチャーキャピタルもそうだ。卒論などでもありうるかもしれない。そのため、評価される側は、分かり易く説明するし、評価する側は、近い専門家やその分野の権威が評価に加わる。しかし、それでも、異分野、新たな独創的な成果であればあるほど、難しい。そして、それが、高度な詐欺を狙ったものであれば、尚更だ。そこで目利きだが、弁舌か人柄か、あるいは、ということだ。

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理論という名の予測外れの言い訳仮説~為替レートの例

 円安がとまらない。為替レートに関して日経新聞が日本経済研究センターと「理論値」を算出しており、202111月時点では、「経済の実力から算出する円の均衡レートをみると直近は99円台。理論値から離れ、円安方向に進んでいる。(中略) 政府債務の増え方や経常収支の状況などから各国経済の実力を測り、日本円の理論値として均衡レートをはじいている。実勢値と理論値の乖離(かいり)はいずれ調整される」という。実質金利プラスで売られる円 実勢は理論値より9.6円安 : 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

また、同様に、国際通貨研究所(公益財団法人 国際通貨研究所 (iima.or.jp))の購買力平価から、理論的に 1ドル=110円が妥当としている。円の理論値、1ドル=10670銭 実勢値かなり割安: 日本経済新聞 (nikkei.com)

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九州シリコンアイランドでのサプライチェーン

佐賀県で、「さが半導体フォーラム」が設立され、招かれて、講演した。総会には、知事や市長、九州経済産業局長や地元のSUMCOや日清紡マイクロデバイスATなどにトップはじめ関係者100名以上が参加した。せっかくなので、JSRマイクロ九州など複数の企業の工場見学もさせて頂いた。

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台湾だけではない地政学リスク~朝鮮半島有事

既に、台湾海峡の地政学リスク、半導体サプライチェーンにおける問題は、十分に認識されつつあるが、韓国も忘れてはならない。北朝鮮からミサイルが数日毎に飛んでくる中で、休戦である南北が再び、戦争状態にならないとは限らない。

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今、此処、を重視した政策を~工場と原子力

半導体に関して、だけでなく、多くの産業にとって、「最後で最大のチャンス」が到来している。最大のチャンスは、米中摩擦の中、国家安全保障視点で、米から日本への期待が高まっていることであり、最後という意味は、米からの期待の我慢や賞味期限、そして、エンジニアの年齢である。

半導体での日本への期待は、モノづくりであり、厳しいハイテク摩擦と、その後のJV等を経て、皮肉だが、理解された日本のモノづくりへの評価である。そして、それを実践していたのは、60歳以上のエンジニアである。グローバルで、工場立上げに関わり、現場をよく知る彼らが、あと5年、10年もすれば、完全に引退である。前工程だけでなく、実装後工程や、関連産業も同様である。

この40年で、大学の理工系学部学科の人気も大きく変化し、この20年は、ハード系、電気電子、機械、精密、原子力、資源、造船などは、専門分野によっては、かなり技術の継承が厳しくなっているのではないか。40年前から、既に、原子力などは、その危機にあったが、今は、それが限界に来ている。

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日米での上場・ガバナンス差

過去、何十年も、上場することが、成長にもガバナンスにもプラスであることは、株式市場関係者だけでなく、暗黙の了解であった。しかしながら、地政学リスク、国家安全保障が重視され、また、過度な市場資本主義に対する見直しの中で、よく考える必要がある。

 経済教室では、東工大の井上光太郎教授、木村遥介助教が、日米の上場企業数と1社当たり時価総額を比較、日本は、上場会社数は増えても時価総額は小さく成長せず、米は、上場会社数は減り、M&Aも含め時価総額は増え成長している点を指摘、中小型株市場活性化がガバナンス改革の焦点であり、投資家対話による活発なM&A促進を説いている。成長につながる規律 必須 企業統治の論点: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 しかし、ここでの論点では、国家安全保障の視点や、従来から指摘している、投資家と産業とりわけハイテクものづくり企業の固有周期の差異についての視点が欠けている。後者については、ITなどの固有周期が短い産業は、上場後、M&Aとポートフォリオ入替が有効だが、固有周期が長いエネルギーや材料系は、難しい。

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円安と東西分裂の中でのハイテク産業

予想通り、ここまでは、円安が進行、145円も突破した。日銀の介入はあったが、なお、反転して、かつての110120円の水準に戻る気配はなく、多くのエコノミストも、現状追認となった。

 円安メリットが大きいのは、海外市場が中心の自動車、デバイス、製造装置等である。自動車に収める機械部品や下請けのハイテクは、海外向けならメリット大だが、国内の大手向けは、影響がなく、他方、直接、海外から材料などを調達しており、マイナスが大きい。それゆえ、自動車大手などが、円安メリットを受けている分は、下請けに還元するか、調達での円安デメリットを代りに受けるべきであろう。

 円安と大きな環境変化は、米中、東西対立であり、米による対中ハイテク規制強化である。もし、今後、市場が拡大する中国含めた国々に、デバイス、製造装置、計測、スパコンなど、を輸出できず、欧米だけになるなら、将来市場は半減する。B2Cは問題ないが、B2Bは打撃が大きい。

 

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なぜ日本は巨大市場をモノにできないか

 日本は、どうも巨大市場に苦手だ。ハイテク分野では、イメージ的には、欧米による基礎技術開発の後で、実用化と市場離陸には貢献するが、市場が1兆円規模を超え、競争を経て、業界構造が固まり、一番、儲かる頃には、日本のシェアはピークアウトする。これを、ボリュームとサイクルに分けて、説明したのが、経営重心でのジャパンストライクゾーン論である。

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生産技術の再定義

生産技術を大きな専門分野としている東大精密のOBでもあることから、過去から、多大な関心を持っている。

 しかし、どうも、工学の生産技術の大家と、経営学や経済学の大家が、議論したという例は聞かない。

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血糖コントロールの方法~食べて下げる

血糖値をコントロールすることは、健康に重要だ。ヘモグロビンA1Cもあるが、これは1ヶ月程度の平均値の反映であり、日中の血糖値変動や食後の血糖値スパイクが、心臓病などには重要だとされている。かつては、自宅での血糖値は、時々に、針を刺して血を出しセンサーで測るというもので、誤差も多く、連続して日中パターンなどを測ることは難しかった。

しかし、リベレ社のものは、センサーを腕につけ(写真の丸いもの)24時間、数週間分の血糖値を測定でき、便利である。センサーには針があり、そこから、血液をチャックするが、貼りつけも痛くない。入浴やプールも問題ない。液晶画面つきの測定器があり、腕に近づけると音がして、現在の値が表示される。また、直近の変動や6時間毎の平均値、過去の24時間パターンも解る。

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為替をどう見る

 円安がついに、145円を突破、150円も視野に入ってきた。これは、以前、マクロ経済は素人ながら、予想した通りである。財務大臣の記者会見、日銀も介入したが、一瞬は円高傾向になったが、流れを変えるまでには至らなかった。円買い介入2.8兆円 過去が示す相場反転の難しさ: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 マスコミや金融専門家は、日米金利差に注目した議論が多いが、長期の経済成長やファンダメンタルズに注目すべきだろう。その中で、経済教室の名古屋大齊藤教授は、金利差と実質為替レートに注目、より、本質的な議論を展開している実質で見る破格の円安 日本経済、「体力」低下著しく: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 中期では、著書「デジタル列島進化論」の中でも、触れているが、「150200円も」ありえ、円安を利用した輸出重視、国内回帰、自給自足、地産地消を強化だと、思う。

 短期的には、日米金利差や日銀のスタンスが重要である。その意味では、日銀総裁人事が鍵だ。

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中国は米を超えられない?

GDP2030年までの米中逆転はコンセンサスだった。これに関して、日経新聞の滝田氏が難しいのではないか、との論説ある。米中経済、幻と化す逆転劇 金融・安保に緊張高まる: 日本経済新聞 (nikkei.com)

過去も米への挑戦者として、1960年代のソ連、1990年頃の日本とも比較している点が面白い。ソ連では、社会主義経済の非効率、日本では、バブル崩壊と円高による産業空洞化、中国では、バブル崩壊、民間経済の政府統制、人口減少と急激な高齢化を指摘している。同時に、戦争状態になる、トゥキディデスの罠にも陥った。トゥキディデスの罠とは、米国ハーバード大学グレアム・アリソン教授(政治学)によって定義されたものであり、その意味は新しい覇権を狙う新興国が既存の覇権国とぶつかり、戦争状態になるということである。ホットウォーではないが、経済摩擦などは戦争に近いともいえる。面白いのは、日本が経済的には「社会主義国」だとすると、過去は、社会主義のチャレンジャーは全て資本主義に敗れたことになり、示唆が深い。有名な専門誌のフォーレンアフェアーズや、嶋中氏など、国際経済の識者は、過去に中国に厳しい指摘をしており、流石だ。

中国は超大国にはなれない―― 米中逆転があり得ない理由 | FOREIGN AFFAIRS JAPAN

 

嶋中雄二氏「次の覇権国、中国ではない」インタビューNext25Years - 経済・ビジネス|QUICK Money World –

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優秀な研究者に見るアプローチ

 研究者は、研究対象を広げていき、その手法を他の対象に広げる場合もあるが、オリジナルがあり、筋がいい場合は、専門外ながら、解ることもあり、そこが楽しい。また、説明も分かり易い。

 

 何故か不思議で偶然とも言えない出会いが増えて、ネットワークが急速に密に広がる時は、その分野の市場拡大に結びつく場合が多い。過去、液晶や電池、フラシュメモリや移動通信の離陸期もそうだった。今回、それが、パワー半導体や実装で起きている。色々な人や知識の新結合が増えていることは、まさに、イノベーションが起きており、起きる条件が増えているということである。

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防災無線は日本の文化かガラパゴスか

最近の自然災害あるいは、子供等行方不明事件に関するマスコミ報道で、防災無線が利用されているのを目にする。本来は、地震や台風、洪水などの自然災害において、危険度合などの情報を、地方自治体等から、地域住民にスピーカーで放送的に伝えるものである。それだけでなく、行方不明事件はじめ、地域の様々な情報提供を同報的に伝える役割も多い。地域によっては、「夕焼け小焼け」のメロディーを流したりしている。無線というと無線通信のようなイメージをもちがちだが、むしろ、放送というか、大型スピーカー、戦前なら、空襲警報発令、さらに昔なら、火事を知らせる物見櫓の太鼓や鐘などに相当するだろうか。

 アナリスト時代、90年代前半に、担当の電機メーカーでは、防災無線システムを納入している例も多く、何度かレポートを書いた。当時は矢野経済もネットも無かったので、ジュニアアナリストやアシスタントも使い、全ての県庁や主要市町村に電話で聞いたりして、規模やシェアを確認したこともある。

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フラットTV市場は初の二桁マイナスか

半導体市況が転換点を迎えているが、もっと厳しいのは、フラットTVやフラットパネルディスプレイである。

液晶TVを中心に、フラットTVは、2000年から急成長、2008年に1億台を超え、CRTを逆転、2010年には2億台を突破、インチサイズの大型化の中で、22.3億台で推移してきた。OLED-TVも、2017年以降、100万台を突破、2023年には1000万台との予測もあった。

 しかし、2022年は、巣篭り需要の反動、$高、インフレ、ロシアのウクライナ侵攻による世界景気悪化で、マイナス成長どころか、初の二桁減、2億台割れの可能性もあるようだ。ここ数年急成長のOLEDも横ばい圏の78百万台のようだ。

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半導体市況は在庫と価格が鍵

玄人のアナリストの弱気、素人のマスコミの強気と、見方が対立していた半導体市況は、アナリストの予想通り、かつ、株式市場が織り込んでいたように、夏場に悪化が顕在化し、マスコミでも弱気意見が増えてきた。

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東芝再編を巡る報道

ここにきて、東芝再編を巡り、報道が盛んだ。16日には、社外取締役で議長の渡辺氏の再編検討に関する発言もあった。東芝・渡辺議長「特定の利害関係者のバイアス持たない」: 日本経済新聞 (nikkei.com)

真偽不明だが、918日には、JIPの呼びかけにより、中部電力やオリックスなどのインフラ会社による出身検討報道があった。東芝再編、日本企業が出資検討 中部電力やオリックス: 日本経済新聞 (nikkei.com)

さらに、21日には、JICがベインと連携、JIPと解消するなど、再編を巡る動きが激しくなっているようだ。東芝再編、産業革新機構がベインと連合 従来の国内勢と解消: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 この状況は、2014~2016年頃の、当時の東芝メディカルを巡るファンド勢や事業会社の動き、また、シャープを巡る当時のINCJと鴻海の動きを想起させる。

 今回、大きな違いは、島田社長のDXQXを含んだデジタルによるプラットフォーム戦略が明確であり、時代も、新しい資本主義や、DXGX、さらに、国家安全保障の動きがあることだ。

 

 何度も言うように、これまでの「選択と集中」といった事業のばら売りは、時代遅れであり、DXGXに貢献しながら、デジタルプラットフォームとして成長する戦略が不可能になる。上場維持か否かは形式論だが、非上場は時間や労力がかかる上、財務が痛み、これまでの改善努力が水の泡だ。

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半導体は、政治は熱く、市場は冷めてきたが

半導体の強化政策は各国で一層、熱を帯びている。マスコミ報道も、流石に、不足という記事は減ってきたが、相変わらず、政策関連や新規投資の記事は多い。いわば、社会面から政治国際面というところか。

 市況に関しては、流石に、慎重なトーンが主流となっている。昨年の「半導体不足」記事一色の頃から、アナリストや専門家の多くは、2022年夏頃からの市況変化と下期からの落ち込みを予測、今回は、まさに、玄人が面目を保てたといえるが、素人も含め「不足」「楽観」記事満載時は、意見を変えない胆力と冷静さを問われ、ついつい大勢に流された「玄人」は暫く舞台から消えることになるだろう。ただ、株価は既に織り込んでおり、証券アナリストの多くは、慎重を維持するのに、胆力を試される程ではなかっただろう。

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新MOT5周年記念シンポジウム~「デジタル列島進化論」出版とDAAE思想研究成果

MOT発足5周年を記念して、919日と23日の両日に亘り、シンポジウムを開催した。ホットな話題である半導体やデジタルの動向をテーマに、併せて、デジタル列島進化論の出版記念や部門長を務める総合研究院技術戦略金融工学社会実装研究部門(略称FESIでのSHIFT社とのDAAE思想に関する共同研究成果の紹介も兼ねた。

 

 今回は、経産省の半導体デジタル会議の有識者やJEITA半導体部会の政策提言TF座長としての立場で日頃、志を共にする、産官学のキーパーソンを招き、919日は、1315時、ビオンド2nmや政策、日米連携、923日は、1317時まで、デジタルインフラやDX、実装後工程やパワー半導体について、プレゼン、パネル討論、会場からの議論を深めた。

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大学基準協会JUAA委員として~認証評価、品証が構造を決める

 昨年、理科大MOTを代表し、大学基準協会(JUAA)の認証調査を受けた。責任者として膨大な資料や報告書を作成した。おかげさまで適合認定を受けた(2021年は理科大と事業構想大学院大学)。指摘された課題解決計画等に対し、調査の半年後の進捗状況を、責任者として、説明した。今回、JUAA委員となり、委員として、質問や意見を言う機会があった。

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R&D最適値は~狩野モデルのメタファ

R&D(研究開発)費の適性水準について、イノベーションリスク値とイノベーション期待値の関係を示したが、金融的アプローチから、成長率と利益率、割引率との関係式を導出、成長率と売上高R&D比率の相関関係を求め、また、これを、グローバルの主要テック企業の2008~2018年の業績データ分析から得た相関関係結果と比較を行う。さらに、他業界にも分析を広げ、2017年世界の研究開発費トップ20社についても比較検討を行い、狩野モデルの3種の品質と価値の関係(当たり前、一元的、魅力的)から説明、研究開発費も、「当たり前」に相当する最低限必要なレベルから、「一元的」に相当する、ある程度相関があるもの、「魅力的」に相当する飽和的なものに分けられる可能性を示唆する。

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DAAE思想による企業評価

過去、マクロ統計データとDAAE思想との関係から、が収益性や成長性には重要な影響を及ぼすことが示唆できた。DAAE指数の構成要素は技術的特性、文化的特性が中心だが、それが経済的な数字と関連が強いことは注目できる。今回は、企業の公開情報により、DAAE指数を考案、企業の業績との関係を考察する。併せて、DAAEの経営における意味を、価値創造の視点で、狩野モデルを参考に考察を行う。

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目利きは入力系の差~多様なセンサーから絞り込み

以前に、「目利きの優劣は、分析プロセスだけでなく、それより、むしろ、入力系に差異があるのではないか」という仮説から、簡単なアンケートとケーススタディによる検証を行った。すなわち、図のように、入力と出力からなる価値変換系の函数において、目利きにおいては、入力は単位系も含め、多様であるが、出力は、金額に換算可能な経済価値であることが重要である。出力系が、不明確なもの、価値評価を伴わないものは、目利きの対象ではないだろう。

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MOTで5年ぶりの教員合宿

東京理科大学大学院経営学研究科MOT専攻で5年ぶりの合宿を、98日から9日にかけて一泊二日で行った。20175月に、新2018年からの新MOTスタートを前に、新任教員として、一泊二日で、行って以来、5年ぶりである。今回は、専攻長の立場で、次期中計といえる新MOT3.0に向けて、その理念を撤退し、教員に実装を考えさせ、共有してもらうことが目的である。

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ソシオネクスト上場

 ソシオネクストが上場する。富士通からカーブアウトされてから、注目してきて、何度かコメントし、CEATECでは、必ず、ブースにも立ち寄り、オフィスにも何度か見学した。そろそろ、タイミングかと思っており、世界でも日本でも、半導体が注目されている中で意義深い。

 熊本のJASM、ビオンド2nm会社などの国内ファウンドリが期待されるが、日本でファウンドリが弱いのは、ファブレスが弱いことと裏腹であり、この上場は、ファウンドリにもプラスであろう。主力事業は、自動運転や5G基地局等であり、7nm製品の売上も増えている。現在は、TSMCが主要な外注先だが、将来は、国内ファウンドリのユーザーになるだろう。EDAの担い手としても期待したい。

 

 ファブレス企業としては、メガチップスが近い規模だが、ソシオネクストは1000億円を超え、国内最大となる。粗利60%弱は、グローバル水準に近いが、SGA50%、うちR&D費が40%近く、OP率は10%以下となる。営業利益水準はメガチップスと同等である。メガチップスは粗利が20%、SGA10%であり、日本的ファブレスである。

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チップレット産業離陸~MES2022報告

実装エレクトロニクス学会のMES2022が大阪府立大であり、初日の95日午後、特別セッションで、チップレットについて講演、その後、パネル討論を行った。大ホールで50100名程度、その他、ZOOM参加多数であった、MOTからも、私の他、社会人学生が昭和電工2名、三菱UFJ2名がリアル参加した。

 午後特別セッションのテーマは、「日本半導体産業再生の最後の機会を逃さないために、今、後工程・実装業界がすべきこと~今後の業界構造を激変させるMore Than Moore、チップレット、光電融合などの動きにどう備えるか~」であり、経産省の新沼氏による政策動向、元インテルのコンサルタント亀和田忠司氏(AZSupplyChain Solutions)によるパッケージ産業動向、元IBMでチップレットの専門家の西尾俊彦氏(株式会社SBRテクノロジー)によるチップレット動向詳細、NTT石井雄三による光電融合/IOWN、そして、小生による「More Than Mooreは半導体業界再生の機会、チップレット化で激変の業界構造とモノづくり」、その後、公務急用で退席の新沼氏を除く講師3名と司会の大阪府大の齊藤先生、長瀬産業で元IBMの折井氏でパネル討論を行った。

 質疑は、新沼氏には政策動向やプロジェクト開示など、小生には新沼氏の分まで様々な質問が集中した。日本版NSTCや人財などは関心があるようだ。

 

 パネル討論では、小生のパワポを使い、半導体政策の3ステップの評価の再確認、チップレットで如何にモノづくりが変わるか?業界が変わるかについて、活発な議論があり、予定の1時間を超えて、1時間半程度盛り上がった。

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TSMCのR&D~少ない理由、実態は製造原価に入れている

 半導体メーカーの売上R&D費は、今日、15%程度は最低ラインであり、20%が常識である。ファブレス、は20%IDMもインテル等は20%だ。日本でもルネサスは15%程度となっている。

これに対しは、世界最大のファウンドリ、最先端ノードのビオンド2nmを手掛けるTSMC10%程度(6000億円)である。SMICUMC10%以下であり、ファウンドリは、製造技術のみで、新製品開発はなくソフトそれ程ではなく、多角化や新規事業も無いので、それが通常かと安易に考えていた。

 

これについて、5nm/7nmなどノード別に粗利率を考え、SMICUMCの場合と比べることで、分析する。なお、数字は2020-2021年のアニュアルレポートを参考にしている。

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稲盛氏と永守氏~オーナー経営者

稲盛さんが逝った。大往生である。ここにきて、親しくさせて頂いた経営者が去り、さすがに平成も遠くなりつつある。稲盛さんは、DDIを創業された頃、12度面談した以外は、講演などを聞いた程度でしかない。しかし、稲盛さんの後継者のトップや、直によく知る経営者には、親しい方も多く、懇談の場で、いろいろ話を聞いた。

 稲盛さんが名経営者であることは間違いなく、時間はかかったが、救済的な幾つかのM&Aも成功したと言えるだろう。ただ、90年代から2000年前半までは、間違いなくワンマンであり、後継者問題は、大変だった印象もある。

永守さんも名経営者であり、特にM&Aでは、稲盛さん以上との評価もあるが、後継者問題はやはり難しく評価を落とした。

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社会課題を科学技術が解決

90年に、野村総研の「財界観測」に、「90年代の新技術潮流」を執筆、これを「2000年への技術戦略」として出版した。90年代の社会課題等を3つの不、すなわち、「不安」、「不満」、「不思議(未来や科学への憧憬)」と再定義、NEDOプロジェクトを紹介、過去の科学技術予測の成否を踏まえ、日本の科学技術のマクロ的全体像から、技術トレンドを示した。マクロ的全体像では、理工系のメーカー離れや基礎研究費の話題、また、2000年以降、ノーベル賞受賞数は増えるが、産業的な技術競争力は低下すると予想している。その後、ケーススタディとして、フラッシュメモリ、液晶ディスプレイ、リチウムイオン等の二次電池、移動通信、カーナビ等の市場予測、企業におけるR&D戦略などを提言した。我ながら、驚くほど、マクロ的な科学技術動向やケーススタディでの市場予測は当たっている。

当時、日本の技術や経済は世界最強、冷戦終結、また、バブル最中の社会課題は、交通渋滞、地価高騰、環境、公害、あとは癌など病気であり、これらを、エレクトロニクスを中心とした科学技術が解決するかというアプローチをとった。ケーススタディでの、フラッシュメモリ、液晶ディスプレイ、二次電池は、ノートPC、移動通信やカーナビといった、可搬性と省スペース性の軽薄短小キーデバイスであり、交通渋滞や地価高騰という「不満」に対する社会課題には、いちおう、マッチしていると言えるものだった。老いや病気、環境エネルギー問題はいわば「不安」であり、バイオやエネルギーがマッチするが、先の話題であり、また大きい問題であり、その分、切迫性が無かった。宇宙や深海、基礎研究は「不思議」であり、これも時間軸の問題である。ただ、当時、流行したAIやスパコン、その他、多くの国レベル、企業レベルのプロジェクトは、少しアンマッチな印象が多かった。

今日、当時と比べて、社会課題は、少子高齢化、自然災害、引きこもり、空き家、東西対立、国家安全保障、国際競争力低下、失業など「不安」だらけであり、「不満」はあるが我慢していると印象だ。また、「不思議」を思う余裕も減っている。デジタル列島進化論に書いたように、デジタルで、遠隔医療、自動運転、ソーシャルデジタルツイン、エネルギー、カーボンニュートラル。セキュリティ、原子力廃炉、等々、「不安」を直接的に解決してくれる科学技術はどんどん増えている。その意味では意義や意味はアッピールしやすい。

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日本版NSTCのあるべき組織と人事制度 

日本版NSTCとなる「次世代半導体製造技術開発センター」のあるべき組織と人事制度について考えた。報道によると、年末までに新たな研究機関「次世代半導体製造技術開発センター(仮称)」を立ち上げ、産総研や理研、東大などと協力して拠点を整えるようだ。新研究機関には企業の参加も募り、①設計②製造装置・素材の開発③製造ライン確立の3分野で研究を進め、量産可能段階では内外企業に技術供与する模様だ。日米、次世代半導体の量産へ共同研究 国内に新拠点: 日本経済新聞 (nikkei.com)

この日本版NSTCは、基礎研究を行うのではなく、あくまで、ビオンド2nm製造技術確立が主目的である。その意味では、ストークスの4象限では、パスツール象限として位置づけだろう。

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高まる時間の価値~楽しみは過程の味わいと処理は倍速で

皆様は、動画を倍速で見たことがあるだろうか?日経の中村編集委員の記事によると、20代は、4割近くが、その経験があり、60代は、3割が動画を見ず、倍速視聴はしないようだ。60代、昭和オヤジ典型の私だが、行動様式は、20代に近い!? 実際、TVも東芝レグザ録画を倍速、決算説明会視聴も倍速で見る程だ。記事によると、倍速消費がAmazonによるルンバ買収の背景であり、消費社会は、タイムパフォーマンスの進化史だという。倍速消費という名の欲望 Amazon、ルンバ買収の必然: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 これは、交通手段も計算も調理も手術も、あらゆるテクノロジーがスピードアップを可能にして、それに慣れてしまうと、人間のスピード感覚も、早くなるのか、我慢できなくなるのか、分からないが、気が短くなる。皮肉にも、寿命は長くなっているのに。

 

他方で、「プロセスエコノミー」、「カスタマージャーニー」というように、結果でなく、過程を重視し、ゆっくり、楽しむという消費も膨らんでいる。

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ペーパーレスの本質は、脱「社内向け文書主義」と「Time is money」

DXが叫ばれ、政策でもデジタル庁が期待される。領収書や大量の紙の文書、DXとペーパーレスは。切っても切れない関係にある。更に、手紙レス、FAXレス、領収書レス、判子レスなども、そうだろう。しかし、ともすれば、こうした紙という「ハード」モノを無くし、電子化することだけを目的化していないだろうか。

 電子化で一番大変なのは入力である。媒体が何であれ、自動的に、文章や数字、画像が取り込まれれば、共有化もでき、蓄積や検索、計算分析が容易になる。しかし、そのため、一々、多くの情報を手入力し、長々した文章を作成していれば、膨大な時間がかかるし、共有も閲覧もにしくい。

 コロナ禍で、医療現場を混乱させているのは、膨大な患者の入力情報である。

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TSMC価格戦略分析 

ファウンドリの価格戦略を、TSMCUMCSMICのアニュアルレポートやForm10-K等の公開情報や報道から分析、考察した。

価格の決定要因は、一般的には、コスト、市況(需給)、競争環境である。コストでは、微細化ノード、マスク枚数、DepR&Dレベル、その他があり、市況では、微細化ノード別のアプリケーション動向、顧客との関係性もある、競争環境では、全体のシェアや微細化ノード別のシェア、さらに、IPやツール等のエコシステム提供、QCDの中での短TATや機能など新たな価値提供もある。

 半導体においては、Mooreの法則の中で、微細化が進み、集積度アップによる高機能化(処理性能向上や新機能)や消費電力削減のユーザーメリットがあり、コストも当初はDepR&D、立上げの低歩留まりで高いが最終的には、前世代の微細化ノードに比べ、高い性能と低コストを提供する。この価格弾性効果が大きいハイテク分野では、微細化が価格決定と差別化要因になっている。

そこで、重要なのは、微細化が進む中での、微細化ノードのロードマップと、どのタイミング、どういう価格で、前世代ノードから次世代ノードへ切り替わるか、ということになる。

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半導体敗因を三因分析

日本の半導体産業の敗因に関しては既に多様で数えきれない指摘がある。ここ数年、半導体不足や米中摩擦問題でマスコミの注目度が上がった結果、半導体の内容を知らないままに、敗因について、ステレオタイプな認識が広がり、誤解を招いている場合も多いように思う。

 そもそも、半導体といっても、かつてトップから日本メーカーとしては0となったDRAM、そこそこ健闘しているNANDや、アナログ、パワー、トップを維持している画像センサー、過去からも強くないロジックと、製品毎に、状況は全く異なる。さらに、時期によっても、要因は違うだろう。製品毎の直接的な要因の背景にある日本の電機メーカー全体の問題や、マクロ要因、日本全体の共通性もある。

3シン因分析

 そこで、原因を、考案した3「シン」因分析、直接の新因と、本質的な理由の真因、更に深い深因と構造化して分けて考えてみた。普通に原因とされるのは、新因か真因であり、深因は、ある場合にはプラスだがある時はマイナスというような、文化に根差したような避けがたいもので、他のケースにも当て嵌まるようなものである。

 製品別と5つの時期に分けたマトリックスとして、それぞれの状況とそこでの直接的な原因、即ち新因を記している。

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中長期2025~2030年の最先端半導体の需給

 20252030年の最先端半導体の需給構造を分析した。この頃は、ビオンド2nmが始まり、ビオンド5Gや、データセンターも離陸、自動運転も始まっているが、2/3nm5/7nm合計では、逼迫しそうだ。

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半導体の国際競争での盲点

アニュアルレポート、米FORM-10K等の公開情報から、TSMCUMCSMIC、インテル、アナログデバイセズと国内半導体の競争比較を試みた。

 もちろん、TSMC等はファウンドリであり、インテル等は、IDM、インテルはファウンドリも始め、アナログデバイセズはファウンドリを使っているため、ビジネスモデルは異なる。いずれも、営業利益率は30%程度と高いが、ファウンドリは、Dep20-25%、粗利が50-70%R&D10%弱、他SGA5-10%だが、IDMは、Dep10-15%で、粗利60-70%R&D20%SGA10%といったところだ。このビジネスモデルに応じて、開示内容、訴求ポイントが異なる。

 

興味深いことに、一番開示がいいのが、SMICであり、他には無い詳細なR&Dの内容、人員についてもある。UMCは良くない。インテルは豊富だが生産に関する開示が少なく、計算分析しにくい。ただ、いずれにしても、日本企業と比べ、遥かに親切である。

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フルヤ金属の決算説明会

810日にフルヤ金属の決算および中期経営計画の説明会がオンラインで開催された。当初はリアルでの開催予定だったが、コロナ感染拡大で変更され残念だった。

業績は好調~ケミカルが大きく伸びる

 20226月期は、売上453億円、粗利162億円(36%)OP131億円、NP91億円と大幅な増収増益。粗利は、セグメント別には、電子15億円、薄膜57億円、サーマル(これまではセンサーだったが名称変更)15億円、ケミカル72億円と、ケミカルが大きく伸びた。

 

 20236月期は、売上465億円、粗利182億円(39%)OP137億円、NP95億円と伸びは鈍化だが、SGAが、R&D費アップやIT対応など、前期の売上比6.8%から9.5%へ一気に増加。粗利のセグメント別は、電子が回復、次世代パワー半導体も対応、26億円、薄膜61億円、サーマルが18億円、ケミカルが73億円。

 注目のトピックスは、環境省の脱炭素化の多元素ナノ合金・非在来型プロセスのプロジェクトであり、早大、京大、クボタ、住化も参画。水素触媒では東芝と共同開発。

 

3ステージの中期経営計画~グローバルニッチトップからグリーンとデジタルに貢献する5本柱

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東芝1Q決算説明会は無風だが、西村新経産大臣が記者会見で言及

東芝1Q決算説明会が810日にオンライン開催、平田CFO等がプレゼン。投資家アナリストだけでなく、マスコミも多数参加、業績よりも、株主総会や非上場化など再編や今後の経営動向の質問が多かったが、内容や今後の日程も含め、一切、回答は無かった。また、何故か、雑音が入り、聞きづらかった。再編の話はできないだろうが、DXの取組み事例など紹介があっても良かった。

業績はまだ早い

 業績は、半導体不足や素材高騰はあるが、それほどサプライズはなく、1Qだけでは、判断は難しく、通期は不変。ただ、諸コストは増加。受注や受注残は平年並みか。やや違和感があったのが、通期セグメント別修正で、デバイスの下方修正である。半導体はパワーも含め好調。加賀工場はキャパ満杯の模様。HDDは足元やや弱いが中長期では強い。

キオクシア

 キオクシア1Qの持分損益は122億円だった。

キオクシアHPによると、売上1Q3673億円、OP851億円(23%)Q/Qながら固定資産税計上などの反動で減少増益、NP426億円。Dep1037億円。1Q市況は、ビット成長が20%台後半減少など。

西村新大臣言及

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ついにマクロ経済学まで補講

MOTは、元来、経済学や経営学に無縁だった技術者を中心に対象としており、1年次の最初に、将来CEO等になる際に、CFO的知見ということで、財務会計やマクロ経済学の授業がある。コア科目として、必修だが、それでもレベル差があり、そのイントロとして、選択の基礎科目を配している(逆に文系出身の社会人のために科学技術基礎などの科目もある)

当然、担当は、専門のエコノミストやアナリスト、公認会計士が担当するのだが、それでも、理文系に超えられない壁がある場合も多い。特に、マクロ経済学は、理系は、まず大学で履修しない。他方、大学文系は履修するが、そもそも入試で数学が無く、数式を使わず、分かり易くしているつもりが、逆に理系には分かりにくく、社会を知っているので、無理な理想的な前提にも戸惑う。実際、自身も30年前に受けたアナリスト試験(マクロ経済学、財務会計、証券分析の3科目、1次合格後2次がある)では、マクロ経済学が暗記もあり、一番面倒だった。これを解消した本が、長沼伸一郎の一連の名著であり、30年前に腑に落ちない面がすっと理解できた。

今回、ゼミ生から、要望もあり、輪読と演習中心に、811日の休みを利用、1118時まで「オッサンのためのマクロ経済」と称して補講を行った。

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グラデュエーションペーパー中間発表を終えて

MOTの総仕上げであるグラデュエーションペーパー中間発表会と秋入学者の最終発表会を86-7日に、朝から夕まで、全教員と多くの有識者からなる助言委員、派遣元の会社トップ、1年生も交え、総勢100名以上がハイブリッドで開催した。

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日清紡HD決算説明会~日清紡マイクロデバイスの詳細

日清紡HD2022年度上期決算説明会が810日オンライン開催され参加した。プレゼンは、村上社長および日清紡マイクロデバイスの田路社長から市況等の詳細、調達、開発の他、マイクロ波の市場動向、半導体の調達動向まで開示は驚いた。質疑は、半導体とブレーキが多い。他に、出席は、小洗JRC社長、日清紡ブレーキ石井社長など。

業績

 2022年度上期は売上2569億円、OP68218億円、NP130。マイクロデバイスが増収増益、他は減益。マイクロデバイスはFA向け、マイクロ波も好調、無線通信は、道路関係が不振。

通期は全体不変だが、マイクロデバイスは上方修正。無線通信は不変。他は概ね下方修正。売上は5130億円、OP230億円。燃料電池セパレータ新工場建設、生産キャパを上回る受注から、2020年の200万枚から、100億円投資で2026年には600万枚へ。

 

マイクロデバイス

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アルバックの通期決算

アルバックの2021年度(20226月期)通期決算説明会が81010時開催。動画で視聴。岩下社長によるプレゼン。

業績

 業績は受注24502710億円、売上21002413億円、OP265301億円と、大きく上振れ、大幅増収増益、粗利率も30%超え上場来最高。部品不足等もあるが、モノづくり力強化で克服。具体的には、設計バリューエンジニアリング、購買体制一体化、開発設計と九州と東北の生産子会社を一体化、国内、韓国、中国と地域別のサプライチェーン構築。

新年度は受注2700億円、売上2500億円、OP345億円だが、粗利率は33%を狙う。半導体や電子は強いが、FPDLCD成熟へ。

 

追い風とリスク

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太陽誘電1Q決算

太陽誘電1Q決算説明会が83日テレコン開催、佐瀬専務がプレゼン、質疑は増山副社長が適宜参加。市況や業績前提のMLCCに関する細かい質問が多く、インダクタやその他のエルナー関連は無い。

業績

 業績1Qは、円安や固定費抑制もあり、売上、OPとも期初想定上振れとのことだが、リスクはあるようで、通期は修正なし。2Qは米スマホも季節性で増え、全体で1014増だが、複合デバイスが中華スマホ向けに低調で1317%減。インダクタが3640%増と強い。

 足元の動きはロックダウンの影響で3月以降低調、中華スマホが厳しそう。車等は堅調。MLCC稼働率は、1Q9085%、2Q9585%と下振れ、3Q90%4Q90%へ回復だが従来見通しより低い。流通在庫やBCP在庫は横ばいであり、業界でも在庫調整が遅れている。

 

中長期の他製品

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ニコンの1Q決算~一眼レフカメラ撤退報道は否定

84日ニコン1Q決算オンライン説明会に参加した。徳成CFOがプレゼン、直近、インテルやTSMCの設備投資の下方修正やCHIPS法や米政府の動きもあるタイミングでもあり、多数の質疑があった。

 業績1Qは映像上振れを受け、通期予想を売上62006250億円、OP500550億円へ上方修正、精機で上下入りくり、売上250億円、OP50億円分あり。映像上ブレは、円安とマーケティング費用の値引き抑制、ミックス改善。部品調達制約は続き増産が難しい。なお、少し前にマスコミが報じた「一眼レフ撤退」は否定された。

 半導体は、インテル等の設備下方修正はあるが、キャンセル等はなく、ファウンドリの上ブレ可能性が減った程度で、他方、中期でCHIPS法のプラス面もあり期待。ASMLLam等の対中輸出規制に関連して、ニコンにはそういう話は無い模様。

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コンビニエンスストアの袋詰めの空間認識と段取り

いつもお世話になっている711等のコンビニだが、いつもレジで、ビニール袋に入れてもらう時に、困惑する。人にもよるが、差が大きい。

 まず、袋詰めの順番だ。効率的なのは、買物カゴから、直接、順番に、袋に入れればいいと思うが、多くの場合は、一旦、テーブルに置いてから、また、袋にいれる。

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学者と実務家の抽象化能力、具体化能力

ずっとアカデミックの世界にいて、企業や業界と付き合いが少ない学者は、実務家というものは、抽象化能力が無いと思っているようだ。それゆえ、実務の世界から教員になった者も、具体的な実例は語れるが、抽象化一般化して、仮説を築く能力が無いと思っているようだ。

 他方、アカデミックと付き合いの無い産業界の人間は、学者は、抽象的な話はできるが、具体化能力が無いと思っているようだ。

 これは、どちらも間違っているだろう。経営学ですら、欧米では、最初は、工場や企業経営での実例をベースに、抽象化一般化して、仮説を築き上げ、理論化されたものも多い。また、その理論を、学者からコンサルタントになったり、会社に入って、実際の経営に生かしたり、具体的な応用を考えている。

 抽象化と具体化は、方向は真逆だが、それを行き来させて回し、あるいは抽象化プロセスで形成される能力は、想像力を鍛え、具体化能力も醸成されるのではないか。実際に、経営者も、具体から具体でなく、具体から一旦は抽象化して、条件を踏まえ、具体化しているだろう。また、具体化する能力は、一旦、抽象化しないと難しい。

 

 これに対し、日本のアカデミックは、抽象から抽象(ある意味、コピペ)でしかない場合が多く、実は抽象化能力もついておらず、従って、具体化能力も身につかないのではないか。そういうプロセスを経験していないから、実務家あるいは経営者が、意識してか無意識かは不明だが、具体と抽象のサイクルを回しているというイメージが無いのだろう。さらに、学会と実業界の相互交流、流動性の無さが、それに拍車をかけている。

不連続点にあるイノベーションと紛争と天災

米ペロシが台湾を訪問する。中国の空母も接近、米機動部隊も近く、台湾海峡波高しだ。為替も円高、数十年に1度に一触即発の危機かもしれない。

 台湾は、中国と米の接点にあり、東側と西側の不連続点にある。それゆえ、これまで、両陣営の「いいとこどり」をしてきたとも言えるし、その緊張感が、ハイテク立国として発展してきたのは、ロシアに接するウクライナ、中東におけるイスラエルと同様である。

 歴史的にも、不連続点で、紛争、戦争が起こる。地震も断層の不連続線、雷や竜巻も、気流の不連続なところで起こる。日本列島も地学的にも不連続だらけであり、それが、美しい自然を形成してきた。また、ロシアや中国、朝鮮半島と接し、それが地政学リスクでもあるが、文明文化を発展させてきた。

 

 イノベーションも、不連続点に機会がある。空間的な不連続はもちろんだが、時間軸の不連続でも同様だ。研究と開発、開発と事業化、キャズム、等はそうだ。

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米政府が14nm以下の装置に輸出規制~再び供給不足深刻の可能性

ブルームバーグその他の報道によると、 米政府が中国に対し半導体製造装置へアクセス制限を強化されるとKLALamIR説明会で明らかにした。今回は、SMICだけでなく、TSMCやサムスンの中国工場も含まれる模様。米、中国への半導体製造装置の輸出規制強化-主要サプライヤーに通知 (newspicks.com)

米政府は既に10nm以下の半導体が製造可能な装置の大半につき、SMICに許可を得ず販売することを禁止しているが、今回は14nm以下まで拡大される。事態は極めて重大だ。ただ、プロセスノードの定義は各社で差異があり、SMICEUVを使わずに7nmに成功したように、微細線幅だけでは曖昧だ。

 

現在、半導体市況は、スマホやビットコインマイニング向けに多い最先端5nmのプロセスより、10nm以上が不足している。14nmまで拡大されると、既に今なお不足な車や産機向けも含め、広範な半導体が対象になる。TSMCUMCの中国工場も、それなりのキャパはある。

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「次世代半導体製造技術開発センター」あるべき姿

 日経はじめマスコミが、「次世代半導体製造技術開発センター」設置につき報道している。日経によれば、米国との窓口になる研究開発拠点を年内に新設、試験的な製造ラインを置き、2025年にも国内に量産態勢を整備できるようめざす。年末までに新たな研究機関「次世代半導体製造技術開発センター(仮称)」を立ち上げ、産総研や理研、東大などと協力して拠点を整えるようだ。新研究機関には企業の参加も募り。①設計②製造装置・素材の開発③製造ライン確立の3分野で研究を進め、量産可能段階では内外企業に技術供与する模様だ。日米、次世代半導体の量産へ共同研究 国内に新拠点: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 大きい方向性は、著書はじめ、これまで主張してきた通りであり、喜ばしく、経産省はじめ政産官学の努力に敬意を表したい。その上で、ここからの実装が重要だ。

 日本のR&Dの問題点は、ストークスの4象限で、パスツール象限(原理探索と実用化の両方を狙う)が弱くなったことだ。元来は、大学は、基礎研究のボーア象限、企業の研究は応用と実用化を狙うエジソン象限であり、電電通研や産総研の前身の電総研等はパスツール象限であったし、理研も、大河内正敏先生は生産技術の泰斗でもあり、パスツール象限を狙い、それが理研コンチェルンに発展した。しかし、90年代以降、電電通研は解体、大学はボーア象限どころか「研究のための研究」象限となり、産総研や理研がボーア象限へ移行してしまった結果、パスツール象限が皆無となった。産総研はパスツール象限へ移行すべきとの論調もあり、努力しているが、実業界から見れば「基礎研究」である。

 今回、設置されるべき「センター」は、ビオンド2nmを狙うパスツール象限を狙うべきで、それが、「研究所」でない名前となった背景だろう。

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我がブランドと日本の競争力~デジタル列島進化論発行1か月の反省

デジタル列島進化論を上梓して、1か月が経った。今回は、日経から出し、日経BP総研と共著ということもあり、かなりの推敲や手直しを行った。その意味では、この10年間では、ヘッジファンドの真実、日本の電機産業に未来はあるのか、日本の電機産業はこうやって蘇る、経営重心、の中でも、丁寧に仕上げた。日本列島改造論50年、参院選のタイミングも狙った。

 

当初、Amazon事前予約ランキングでは、ビジネスITカテゴリーで概ねベスト3、書店平積になっている、伊藤穣一氏の「テクノロジーが予測する未来」と並んで上位、BS-TVの日経モーニングプラスFTで紹介した頃も概ねビジネスITカテゴリーで10位、ビジネス書でも上位100、全書で1000位とまずまずであった。しかし、その後は、伸び悩み、最近は、全体で数万位である。

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産官学それぞれの我田引水

産官学連携の重要性は、共通認識だろう。しかし、産官学、それぞれの他者認識は、想像以上に、間違っているのではないか。お互いが相手を知らず、その上で作業を進め、結果、頓挫する場合も多いだろう。

 そもそも、産官学の全てを、ある程度の現場現実を知る立場で一定期間、過ごした人間は日本においては難しい。

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村田1Q決算から見る市況の変化

 728日に村田1Q決算がWEB開催され、参加した。プレゼンは、中島社長、南出CFO等。業績修正は無いが、市況の見方など、多くの変化点があった。

 

需要面

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ミネベアミツミが本多電子をTOB

ミネベアミツミは、貝沼社長の手腕により、Nidecに負けず劣らず、M&Aを戦略的に活用、人財登用も上手い。元々は、機械部品だが、ここ数年、電子部品(ミツミ)や半導体(ABLIC、セイコー)、オムロンの半導体(IBM)、設計のユーシン、そして、今回、本多通信工業のTOBを発表した。本多通信工業株式会社株式(証券コード:6826)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ - ミネベアミツミ (minebeamitsumi.com)

本多通信工業は、産業用コネクタの優良メーカーであり、フォローしていたが、実力トップが数年前に急逝、行方を懸念していた。

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キヤノン上期決算とM&A戦略

726日に決算発表、業績上方修正、医療機販社のM&Aも発表された。去る37日の御手洗会長による中期説明会も併せコメントする。キヤノン、米医療機器販社を買収 北米でCT拡販: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 決算は、通期業績を、売上3.984.08兆円、GP1.81.85兆円、OP36003760億円、NP37003780億円。セグメント別では、プリンティング、イメージングが多い。多くの会社がサプライチェーン混乱で下方修正する中で、上方修正は立派だ。円安もあるが、価格対応やレジデンス力だろう。

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東芝が5年前に上場廃止していれば

 日経新聞の夕刊コラム十字路727日に、「東芝はどこへ行くのか」と題して、「井蛙」氏が、現在の迷走を批判して、「2017年に上場廃止を避けるためにアクティビスト向けに6000億円の増資を強行したのは完全な誤りだった。あのとき非公開化を受け入れていれば、アクティビスト対応に浪費したこの5年間で再建を果たしていたに違いないだろうから。」と結論づけている。

 

 非公開後に負債が増えること、従業員が被害者である、というのは全く同意である。しかしながら、幾つかの点に反論したい。

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チップレット研究会のキックオフ

72713時~17時半過ぎまで、エレクトロニクス実装学会(JIEP)により、3D・チップレット研究会第1回公開キックオフ研究会が、長瀬産業のナガセグローバル人財開発センターで開催され、17時半前まで参加した。配布資料なく、全てスライドのみ。対面60名、ZOOMも併せ全体で400名を超える参加者があった。

 

司会は元IBMで長瀬産業、3D・チップレット研究会主査の折井氏、基調講演は、経産省情産課斎藤氏、東大黒田先生、SBRテクノロジーで元IBMの西尾氏、IBMの佐久間氏、ソニーセミコンの岩元氏(ZOOM登壇)であった。

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R&Dの適性水準を成長率、利益率、割引率との関係

R&Dの適性水準に関し、これまで、二つの成果を日経経済教室や研究イノベーション学会で発表している。一つは、適性水準に関する理論的な考察で、売上R%D比率を、成長率、利益率、割引率から導出しようというものだ。また、もう一つは、世界の売上1兆円級以上のテック38社の2008~2018年に関し、売上成長率と売上R%D比率の相関を分析、切片のサンクコスト効果(R%D比率7%強では、相関が見られるが、それ以下は効果なし)がある、というものである。今回、この二つの研究の関係を意味づけたい。

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既存の理文学会やMBA教育に欠けているもの~シンセシスと儲ける分析

最近、理文融合が叫ばれ、研究イノベーション学会では、電気電子4学会と連携が進んでいる。実際、AIやエネルギー等は、両方の知見が必要である。また、同じようなテーマが、理系学会でも文系学会でも論じられており、さっと眺めただけでは、どこの学会か不明である。

 ただ、よく見ると、違いはある。理系学会あるいは、理工系の方が論じると、概念図が多く、文系は、文章ばかりであり、発表でも、キーワードの羅列が多い。あとは、統計分析の要約がある程度だ。

 内容は、イントロの社会動向、市場動向、技術動向があり、先行研究紹介等の上で、仮説検証の中で、立場に応じ、技術の詳細や経営経済分析があるわけだが、理系では、経営戦略や収益性競争力の視点が欠け、文系では技術の鵜呑み引用が目立つ。また、何れも、技術の業界構造や収益性競争力への影響や、具体的なビジネスモデルが薄い。

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今年のMOTからの研究イノベーション学会発表

今年も秋の研究イノベーション学会にMOTから教員学生から多くの発表があるだろう。既に、グラデュエーションペーパーの技術経営論文は全員が発表をすることになっており、ビジネス企画提案でも、推奨、わがゼミでは全員に発表を課している。昨年から、教員も研究者として、発表だけはするように勧めており、半数程度が発表したが、今年は全員に義務化した。年に1回位、学会等で発表しないと、研究者とはいえないし、それなら教授ではなく、学生に示しがつかない。このため、昨年は30数件だったが、50件近くになるだろう。

 

 発表は10月末だが、5000字程度の予稿締め切りが914日、300字程度の概要が必要な申し込み締め切りが81日である。ようやくゼミ学生はMOT867日のグラデュエーションペーパーの中間発表会の資料は完成し、300字も目処がついたので、先週から自身の発表準備をしている。

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狩野モデルから判明したDAAEの本質とは

SHIFT社が提唱するDAAE概念を、狩野モデルの、当たり前価値、一元的価値、魅力価値を参考に、QCDSと比較しながら、本質を探った。すなわち、QCDS、それぞれに、3種の意味がある。

 

 EQは、明らかに、当たり前品質をコストとの対比で捉えられる。D(デザイン)は、S(サービス)あるいはU(ユーザビリティ)に関係するが、魅力的な意味があるだろう。Dの中では、3種があるが、一元的価値が中心ではないか。

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研究開発費の狩野モデルへの適用

 狩野モデルを、Cのコスト、中でも。R&Dの適性水準に関連させると、当然のR&D、一元的なR&D、魅力的なR&Dに分類される。

 R&D水準と成長性を見たところ、テックは一定の相関性がありそうだったが、自動車や製薬は、相関性どころか、逆であった。

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会議をナラティブに~連歌の知恵

有識者会議のファシリテーションは大変だ。23時間程で、2030人の地位も見識もある方が、対面もオンライン参加もある中で、発言順番は決まっているが、貴重で高度だが多面な5分弱のコメントが続く。

 

MOTのゲストスピーカーの授業でも、3050人程度の参加では、1時間のプレゼンの後、1時間質疑を受けるのだが、早い者順だと、質疑がバラバラで、纏まりがない。オンラインだと尚更だ。ZOOMなら、チャット機能を使い、こちらで、類似の質問を纏めて、議論に流れが出てくるように、こちらから指名して、質問や発言させれば、ストーリー性が出てくるし、最後の1時間で総括議論ができる。ただ、この場合は、後から重要な論点が出てくると難しい。

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狩野モデルをDAAEとQCD、QCDSに適用

SHIFT社が提唱するDAAE概念は、これまでのQCDを超える素晴らしいものでだが、昨年、研究イノベーション学会でも、関連して発表し、この度、上梓した「デジタル列島進化論」でも紹介している。その際、参考になったのが、理工系では有名だが、文系、経営学、経済学の間では、それほどでもない、狩野モデルである。

狩野モデルを参考に、価値創造を、技術価値、マネジメント価値、ビジョナリー価値と定義したが、それぞれが、当たり前品質、一元的品質、魅力的品質、に対応している。DAAEEQ(エコノミック品質)は、まさに狩野モデルの当たり前品質と捉えると分かり易いとして議論した。いわば、それを超え過ぎて、ユーザーに訴求しないと過剰品質ともなる。

さて、DAAEと比較したQCDも、最近は、派生形として。QCDS(Sはサービス等)があり、これは、むしろ、サービスより、ユーザビリティやメンテナンス性として捉えるといいのではないか。そうして、QCDS(QCDU)と狩野モデルとの対比をすると、DAAE概念が適合する面も多いのではないかと考えた。

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R&Dの適性水準~他業界

R&Dの適性水準に関し、これまで、二つの成果を日経経済教室や研究イノベーション学会で発表している。一つは、適性水準に関する理論的な考察で、売上R%D比率を、成長率、利益率、割引率から導出しようというものだ。また、もう一つは、世界の売上1兆円級以上のテック38社の2008~2018年に関し、売上成長率と売上R%D比率の相関を分析、切片のサンクコスト効果(R%D比率7%強では、相関が見られるが、それ以下は効果なし)がある、というものである。後者に関しては、売上規模が小さい他のテック企業に適用し、同業界での差異が説明できることも解った。

そこで、他業界ではどうかを考察した。なお、前述の研究では、景気変動を無くすため、各年の成長率やR&D比率を平均しているが、今回は、2017年度と直近の2点比較だけである。2021年度はコロナ禍や戦争等やサプライチェーンの影響がり、2020年までとした。

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半導体2030年の姿~13兆円の内訳は

半導体市場は、足元不安もあるが、2030年には100兆円(大幅な円安ならそれ以上)は揺るぎないだろう。経産省半導体デジタル会議では、現在の4.5兆円程度から、2030年の目標を13兆円、累計7兆円以上の投資が必要だとしている。シェアは10%程度から13%に回復であり、妥当なところだろう。しかし、その中身は不明であり、ラフだが、少し試算してみたい。

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ようやく日経もトーンを変えた半導体市況認識

半導体市況に関し、決算期を迎え、台湾からはネガティブなニュースが増えている。昨年12月の日経クロステックのセミナーや、BS-TV出演でも、2022年夏までに転機を迎えると主張、オムディアの南川氏も同様の意見であったが、マスコミ報道では半導体不足と対照的だったが、今回はプロが当たったか。

相次ぐ慎重発言

TSMCCEOは在庫調整が23年上まで続き、設備投資も先送りという。Acer会長は川上と川下での認識ギャップを警告、在庫調整や発注削減が起きそうだ。TrendForce調査では、ファウンドリ稼働率が、8φは稼働率低下、12φも成熟プロセスは90%台前半、中には、90%割れリスクもあるという。

日経新聞もトーンを変えた

 マスコミでは日経もトーンを変え、「半導体変調」、「在庫調整」などが目立つ。他紙はどうなるか。

半導体変調、身構える台湾: 日本経済新聞 (nikkei.com)

台湾TSMC、4~6月最高益 半導体「在庫調整期」に: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

台湾半導体の力晶、稼働率「5~10%低下」 22年後半: 日本経済新聞 (nikkei.com)

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