「アクティビストと企業支配権市場」(大熊将八2024金融財政事情研究会)

 株主総会シーズンでもあるが、ニデックの牧野フライスTOB、ヤゲオとミネビアミツミの芝浦電子、フジメディアHDを巡る騒動とアクティビスト、TOBMBOが注目を浴びている。太陽HDでは21日開いた定時株主総会で佐藤英志社長の取締役再任が否決され退任が決定的となった。日経新聞でも数回にわたり、アクティビストと株主総会について特集を組んでいる。取締役の適切性についての提案が増えており、業績や株価が上がらなければ、社長や役員はクビにされるか、買収されるか上場廃止かだ。

「常時対話」こそ解 株主総会、議案巡る対決は時代遅れ - 日本経済新聞

社長解任寸前「あすは我が身」 杓子定規な議決権行使、企業と株主に溝 - 日本経済新聞

太陽HD好調下の社長「解任」 統治不全と批判、医薬や非公開化巡り - 日本経済新聞

その中で202411月に出された大熊将八「アクティビストと企業支配権市場:日本企業に変革と再編を迫るマーケットの猛威」は、分かり易い図表、硬派な正論と最新の事例のケーススタディもある良書である。Amazon.co.jp: アクティビストと企業支配権市場: 日本企業に変革と再編を迫るマーケットの猛威 : 大熊 将八:

 

著者の大熊氏は東大経済時代から、コーポレートガバナンスや企業不祥事といったテーマに関心を持ち、日本テレビの後にファンドの3Dインベストメントに入り経験した後、コンサル会社を共同創業している。