2015年7月5日 東芝不適切会計問題 影響額の試算は当ったが気になること

東芝の不適切会計問題の影響額について、日経新聞は1500億円超、NHK1000億円と報道した。会社側は発表したものではないとしている。筆者が過去記した10001500億円の範囲だが、PCが多いとしている。ここで注意すべきことは、過去累計の影響額であることだ。修正金額は、それぞれの年度で異なり、また、理屈の上では、あるセグメントについてある年度では下方修正だが翌年度は上方修正もありうるわけである。それゆえ、例えば1500億円分は下方修正だが、500億円分は上方修正で、差し引くと1000億円となるということも考えられうる。また、営業利益では修正だが、特損として別の年度で認識している場合には、資本の減額はまた違ってくる。あくまでマスコミのリークや推定なので不明だが、こういうことに注意すべきだろう。

少し気になるのは、過去、PCTV事業での違和感である。また、半導体では在庫以外で突き詰めると大丈夫だろうか、ということもある。

公明正大な会計処理をすることは外部や、投資家にとって会社の責務であるが、他方、適切で継続的なコスト計上をすることは、会社のためでもある。