2015年8月26日 日東電工がモーター用ネオジム磁石を発表

日東電工がネオジム磁石の新製品を発表した。514日の経営説明会で、「クルマ・モーター関連」とだけ、プレゼン資料の図中にはあり、社長が「本当は説明したかったが、昨晩まで考えていたがやめた」というものである。http://www.circle-cross.com/2015/05/15/2015515-決算発表に見るトレンド-日東電工と日立/

筆者は、ロールツーパネルに関するレポート作成に関連し、特許検索をしてその存在は確認していたが、詳細が確認できなかったので、これまで書かなかったが、改めて面白そうな技術だろう。http://www.circle-cross.com/2015/06/17/2015616-日東電工の底力-ロールツーパネル特許に見る技術-知財-構想力/

 配向を制御でき、性能を20-30%向上でき、軽量化や高効率化が可能となる。最も注目すべきは形状の自由度だろう。また、焼結前に自由に成形加工できるため、焼結後の削り出しが不要で歩留まり向上やコスト低減に寄与しよう。2017年に販売開始、応用分野は、家電、産業機械、産業ロボット、車載モーターとある。共同の特許出願者が、トヨタであるため、クルマ用や産業ロボット等が早いだろう。

 ここだけからは判断できないのが、振動に対する強度や、例えば、どのくらい薄い形状にできるか、などだが場合によってはスマホ向けのハプティック等への展開もあるかもしれない。

特許の概要

 以下に特許の概要を示す。見つけられたのは計5件で2009年から2013年にかけ、製造方法など詳細に記述している。なお、トヨタとは、本件以外にも、広範に興味深い特許を共同出願している。クルマのフロント用かと想像できるような興味深い図もある。