2015年9月9日 半導体市況の先行き

台湾の半導体関連メーカーが、201591日、半導体の見本市「SEMICON TAIWAN 2015」で半導体産業の15年下半期の景気見通しを示したが、各社の見方は異なったようだ。現地メディアによると、TSMCのセンサー・ディスプレイのトップは「ファンドリーは在庫調整が終わる」と楽観的な見通しを述べたようだ。TSMCの楽観的なコメントは、好調なセンサー担当ということもあろうが、12インチは全体でもまだ高水準ただ、TSMCでも8インチは稼働が落ちているようだ。

他方、ASECOOや装置メーカーのヘルメスマイクロビジョンのトップは厳しい見方、イノテラの総経理は、上期は厳しかったが、足元、DRAM価格下落が一服したことを踏まえ、市況回復に期待を寄せたようだ。

また、デジタイムズの見方によれば、TSMCを除く台湾ファンドリ各社の4Qの稼働率が60%台に落ちるとの予想を示している。

日本でも、ロームの半導体の稼働率は4-6月では80%だったが7-9月は70%に落ちる模様。東芝セミコンでも四日市メモリも稼働はやや低下傾向のようだ。

TSMC以外の台湾ファンドリーの稼働率が60%台というのは、ITバブル崩壊、リーマンショック並みであるが、TSMCがそこそこ高いとなると、それ程でもない。要は、まだアプリやデバイス内容次第であり、画像センサーやSAW、ガリヒ素は好調、NANDは微妙、DRAMは厳しかったが底打ち、他のロジックは厳しいということだろう。

さて、スマホ向け半導体の見方だが、スマホの台数よりも、その員数あるいは、付加価値が重要だろう。そこで、ある台湾アナログファンドリのIR資料から、スマホの台数を世代別に見て、またバンド数との関係を分析してみた。