2016年7月7日 TELの経営説明会、説得力があるが、FPDは違和感

 

TELが投資家アナリスト向けに、7716-18時に経営説明会を開催、昨年710日に続いて2回目だが、昨年は、AMATとの経営統合破綻後の新TELの在り方を示すものであり、プレゼンも、東前会長、常石会長、河合新社長、堀CFO氏という、通常の決算説明会と同じメンバーであったが、今回は、常石氏、河合氏、堀氏の他、初登場のR&D担当の佐々木氏、FS担当の春原常務の他、先端半導体技術担当の関口氏、ES担当の三田野氏、FPD担当の松浦氏など、現場のトップが、それぞれ詳細説明で、IRデーに近い。最新の半導体技術動向に加え、組織変革について、プレゼン80分、質疑40分であったが、プレゼンはあっという間だが、質疑時間も足りなかった。一問一答で二巡目までは回ったが、なお質問が残り、ぶら下がりで確認した。アナリストからの質問は決算説明会同様、エッチャのシェア低下の認識、理由や3D-NANDが大半で、あとは、OLEDなど。

 

長年の疑問に対する解?攻めの布石

 

 これまで、TELについての疑問は、微細化の限界や3D化などの技術トレンドは、要素技術の融合化であり、幅広い領域を有するTELに有利なのに、どうして、幾つかの分野で、シェアを下げ、下げないまでも、洗浄専業のスクリーンや拡散炉専業の日立国際が健闘しているのか、ということだった。それが、今回の説明会で、かなり腑に落ちた。

 

強化に向けた組織改革

 

 注目されたのは、組織改革であり、①開発部門の一元化、②顧客別新体制導入、③ビジネスユニット再編である。技術や顧客への入れ込みが深く個々の現場が強いSPE業界にあって、こうした組織再編は大変だったろう。

 

これまでは、プロセス技術は、リソ、成膜、エッチなど個々にロードアップが示され、リソでは、露光機の性能等が中心であったが、もはや、そういう要素技術だけでは語られず、総合的に要素技術を組み合わせ融合していかないといけない。

 

サービス事業

 

 TELでは、フィールドソリューションとよぶサービス事業については、2015年度で、パーツ・サービスで1050億円、中古装置改造で800億円の計1850億円を2019年度に2000億円以上は前回と同様。

 

FPD戦略はTV向けOLEDにインクジェットは違和感大

 

 中国の10G投資や世界的なOLED投資でチャンスはあるだろうが、フロントでは、インクジェット有機ELで事業拡大を目指すが違和感が大きい。

 

http://www.circle-cross.com/2016/06/24/2016623-有機el討論会-特別講演-サムスン-lg-アップル等obleeとサムスンobyi/

 

http://www.circle-cross.com/2016/06/24/2016624-有機elで日本の材料-装置メーカーに期待していいのか/

 

http://www.circle-cross.com/2016/06/19/2016618-oledの長期予測-2020年以降の行方をlcd予想の結果から想像する/

 

 

 

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