2016年8月15日 三菱電機1Q決算(7月28日実施)の下方修正

 

さる7281545分から説明会があったが決算集中日で参加はできず。下方修正もあり、少し時間が経過したが冷静に分析してみたい。今回は期初から熊本地震や三菱自工不正の影響、中国のFA減速懸念があったが1Qは強含みだろう。

 

1Qは上ブレだが震災や為替差損あり

 

2016年度1Q業績は、売上9271億円、OP597億円、NP429億円。売上減y/yが大きいが、為替で590億円、ケータイ販社売却で200億円、また、熊本地震による出荷先送り額90億円がある。

 

上期と通期修正は円高、産メカ、重電は弱そう

 

業績を上期が売上1.991.96兆円、OP950900億円、NP850700億円、通期が4.284.18兆円、OP26002350億円、NP20001750億円、背景は、為替前提。

 

足元の動向は斑

 

 足元の主要な動向は、斑。

 

熊本震災

 

 熊本地震の影響は、出荷先送りが売上90億円、OP30億円。

 

中期は新分野離陸を期待

 

 三菱電機については、ジャパンストライクゾーンに入っており、マネージメント体制もトップの選び方やガバナンス体制も高く評価している。横グシ的な運営でセグメント間のシナジーを強化するのも納得がいく。

 

 他方、セグメント別を同じ割引率(資本コスト)で判断するのは、今後は問題だろうし、M&Aが増えてくる中では影響が出てこよう。また、研究開発では、リードしている暗号、無線、自動運転などが、いつ実用化するかが鍵である。今後、同社のコアであるFAは、IOT化や中国の追い上げ、さらに筐体の変化(ガラス、フレキ)で大きく変わってくる。その意味では、現在は、素晴らしいが、今が盛かもしれず、5年後、10年後に向けた布石がまだ見えず、その効果も不明だろう。それゆえ、より短期の景気動向に影響を受ける割合が大きくなるかもしれない。