2016年8月24日 新電元の1Q決算と今後の動向

 

新電元の1Q決算は85日に発表されている。82日に7月度の単独月次受注も公表されている。同社は、1Q及び3Qは説明会・テレコンが無いので個別に取材した。

 

 1Q実績は売上弱含みだがOPは想定線。デバイスは円高、前期期ずれもある中で健闘、減収増益。電装は前4Qリコール代替分9億円を除けば実態115億円で減収減益、円高影響もあった。新エネはソーラーパワコンが弱く赤字拡大。

 

上期は楽ではない

 

 2Qに向けては、楽ではないようだ。現時点では、会社側は上期、通期共に、業績修正不変だが、上期はそう楽ではないだろう。下期は全く不透明でプラス面もあろうが、通期の売上988億円、OP45億円は、アジア通貨や電装次第だろう。

 

中計の見方

 

 中計では、下記のように2018年度売上1200億円、OP72億円、2021年度売上1500億円、OP150億円で、OP内訳は非開示だが、セグメント別の限界率を試算すると、OPはもっと大きいだろう。会社中計は、売上はやや積極め、OPはもう少し慎重な売上計画の中でのものかもしれない。

 

やはりEV/EBITDAでは5倍前後

 

 当社はデバイスメーカーでもあるが、コアは電装であり、単純比較はできないが、ルネサス買収のインターシルのEV/EBITADA倍率が39倍に対しては、やはり5倍前後である。前々期で3倍、前期で5倍しかない。株価400円では、時価総額420億円からEV350億円、Dep50億円前後、OPは前々期77億円、前期8億円、今期計画45億円、等から、EBIT60130億円のレンジである。