9月6日の日経新聞で、東北大やテクノバ(トヨタ系のエネルギー分野等のシンクタンク)で常温核融合の研究が進んでおり、米でも特許が取得など進んでいるようだ。http://www.nikkei.com/article/DGXMZO06252800Z10C16A8000000/
これは、ここ数年で一番びっくりのニュースである。86年末の高温超電導ブームが冷めやらぬ、89年3月に、英サザンプトン大のフライシュマン教授とユタ大ポンズ教授が、試験管での核融合が発生と発表、大騒ぎとなった。それが事実なら、数兆円かけてきたにも高温核融合(巨大なコイルで1億度以上のプラズマ状態を発生させ維持閉じ込めて反応するというもので長年研究が進められているが当初の目標から大幅に遅れている)よりも有望だということになり、ノーベル賞級である。それゆえ、世界中で追試が成された、多くの研究機関が1989年末までに否定的な見解を発表、日本でも経済産業省が立ち上げた検証プロジェクトの報告書で、1993年に「過剰熱を実証できない」との見解を示し、権威ある学会では、似非科学だというレッテルを貼られ、その後は、マスコミが取り上げることも少なかった。
当時、物理学会や応用物理学会などのシンポジウムにも参加、大学関係など複数の専門家にも聞いたが、再現性が薄く、否定的な意見が多かった。