2016年10月15日 アドバンテスト展示会Expo2016

 

 101315日に秋葉原UDXビルで開催されているアドバンテストEXPO201614日に訪問、セミナーも、一つだけ視聴した。http://www.advantestexpo2016.jp/展示もセミナー内容も、CEATECより充実、コスパがよかった。

 

 黒江社長の挨拶スピーチの他、 特別講演で、竹中平蔵氏の「第四次産業革命が日本、世界を変える」、パネルディスカッションは「自動運転で必要な計測技術と課題」として、モデレーターは、林達彦氏(日経Automotive編集長、パネラーは、上田哲郎氏(日産自動車株式会社 総合研究所 モビリティ・サービス研究所 エキスパートリーダ)、大前学氏(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授 兼環境情報学部教授)、南雲悟氏(アドバンテスト常務執行役員ASDテスト&計測システム事業本部長)

 改めて、半導体テスターメーカーとは違ったアドバンテストの計測技術や、人脈を実感した。こうした広がりを、いかに早期に事業化しコアにしていくかに期待したい。

 

PEZYについて

 

なお、この中で、視聴はしなかったがPEZY(http://www.pezy.co.jp/)の齋藤氏は、著書「エクサスケールの衝撃」で有名であるが、立上げ時に、以前の会社でお会いし、会議をして、ベンチャーキャピタルの依頼で、調べて、その将来性について、アドバイスもした。

 

集積化CMOS-MEMSによる高機能流体素子とその展開by三田東大准教授

 

 視聴したのは、東大の三田先生によるMEMSの話である。三田先生は、東大でMEMSを創成期から研究されている藤田先生の系統であるようだ。ポイントとしては、まず、MEMSについて紹介。

 そして、三田先生が属する東大武田先端センター等、施設の紹介http://nanotechnet.t.u-tokyo.ac.jp/cleanroom.htmlである。武田という名は、アドバンテスト創業者の(無以前はタケダ理研)名前で東大に寄付した経緯による。アドバンのEBJEOLの電顕、アルバックの装置がある

 

 現在の三田先生の研究テーマは、集積化MEMSであり、VLSI構造そのものをMEMS加工という新奇デバイスの創造が面白かった。 ディスクリートでは、例えば3つの5V素子を直列すると15Vになるが、これをCMOSIC的にやろうとすると絶縁破壊が生じ不可能である。これを、SOI基盤の上に、「ポストプロセス」で形成、溝で分離するため、高耐圧が可能になる。いわば、IC初期のノイスやキルビー時代に戻って、再び、革新を起こしたような話だろう

フェニテックセミコンダクター

 なお、この作成には、岡山のフェニテックセミコンダクター株式会社(http://www.phenitec.co.jp/index.php)に依頼したようだ。このフェニテック社は、ディスクリートやバイポーラを中心とするファウンドリメーカーである。

展示はヘルスケア中心

 展示では、自動運転を実際に走らせてデモだったが、残念ながら当日はトラブルでビデオであった。カメラで対象を感知、反射光にも強いところをアッピールしていた。会場には実機もあった。

 多くの展示はヘルスケアに関するものであり、これまであまり見たことがないものが多い。セミナーとも連動している。今後、ヘルスケア専門企業とどう連携するかが鍵だろう。この中では薬コート計測が、事業化が早そうな印象。