2016年11月10日 日本アビオニクスの上期決算説明会

 

日本アビオニクスの決算説明会が11101715分〜1815分で開催され、参加し、質問もした。プレゼンは秋津社長、質疑もほぼ対応。B2Gの会社であり、それほど一般には有名でないとの考えから、沿革や概要についても丁寧に説明された。

 

色々な縁

 

説明会参加は初めてであるが、90年代に何度か取材訪問、その後、大変世話になったNECの半導体や液晶のトップが、同社の社長に就任することもあり、その縁でも訪問した。

 

御縁のある会社であり、NECの再編の中で、やはり防衛宇宙をもつ上場会社のJAEが子会社化され(http://www.circle-cross.com/2016/06/01/2016531-日本航空電子-jae-の決算動向とnectob/)

 

また、沖のEMS(http://www.circle-cross.com/2016/03/01/2016227-沖電気のems事業と本庄工場見学-鴻海とは真逆の日本のモノ作りの在り方/)が同社のプリント基板を買収したことでも関心があった。もちろん、武器輸出やトランプ政権で日本の防衛予算が増えれば成長機会もある。

 

NECの中で防衛宇宙関連の名門

 

 NECの上場子会社で、防衛省、特に海自向けのハイテク機器と、赤外線モニタで有名。株式市場では、有事やインフルエンザが流行すると注目され、玄人には有名。

 

 もともと、NECと旧レイセオン(現ヒューズエアクラフト社)の合弁として、発足、B2Gの会社であり、かつては防衛関連企業ランキングで1位だったこともあるようだ。この10年は経営が厳しく何度か、リストラも断行し、NECから支援をうけている。

 

 プリント配線板は山梨の子会社工場にあり、人工衛星用多層に強かったが、工場がリニア開通路線に重なることもあり、現状での事業継続が難しく、OKIEMSに譲渡となった。JRから補償金74億円で財務は強化された。

 

今回はJR東海からのリニア開通補償金で黒字、中期は2020年に復配を目指す

 

 業績は上期の売上97億円、OP赤字1億円、特益でNP21億円、通期は売上210億円、OPゼロ、NP20億円、長年、無配だが復配を目指す。

 ポートフォリオは、宇宙防衛関連と、赤外線関連、接合技術関連だが、宇宙防衛は予算削減であり、輸出拡大の体力もない。成長牽引は、赤外線関連や接合技術だろう。

 

 

NECグループ再編と宇宙防衛再編

 

 売上規模の割には人員が1000名と多いが、日本の国防を担う存在であり、工場も認定を受けているので、容易にリストラというわけにはいかないのが難しい面である。