2016年11月17日 メイコーの上期決算説明会の印象

 

111610時半〜11時半の説明会に参加、質問はせず。プレゼンは前半の業績や戦略は、名屋社長、後半の新商品開発は、戸田氏。出席は、他に、古屋氏、本多氏、丸山氏。

 

 説明会に参加は初めてだが、NRI時代にプリント配線板業界レポートを書くに際して、訪問したことがある。

 

 プリント配線板業界は、市場が縮小傾向の中、再編が起きており、ハイエンドでは、日本アビオニクス、横河電機、田中貴金属がカーブアウト、沖電気のEMS部門に統合、京セラもM&Aで拡大。他方、フレキシブルはスマホ向けが忙しい。また、パッケージ業界とも近く、さらに、半導体と電子部品のモジュール化の中で、プリント配線板がどうなるか関心がある。

 

震災大打撃から回復

 

 同社は、トップスマホメーカーにシェアを持っていたが、3.11で被災、主力の宮城工場が全滅、福島工場も被災で3ヶ月停止の不幸に見舞われた。その後、多額の設備投資を敢行、武漢工場でシェア回復を狙ったが失注、業績低迷が続いた。しかし、現状は、韓国や中国の有力スマホメーカー向け受注に成功、リストラで利益体質になってきたところのようだ。

 

業績は、上期の売上457億円、OP27億円、NP赤字4億円、通期は、売上912億円、OP44億円、NP11億円。25%を占めるまでになったスマホ向けにビルドアップ基板が好調で1/3を超えた。50%を占めるクルマ向けも堅調。

 

ADASEVで伸びる

 

 ADASEV向けでは、高放熱、大電流、高電圧基板、高密度配線技術が必要となる。プリント配線板業界全体では、大きな転換期だが、クルマや、スマホ向けでは成長が期待できよう。この中で、周辺業界との競争・棲み分けが注目される。