2016年11月22日 山一電機の60周年記年後の説明会感想〜実るほど頭が下がる稲穂かな

 

11211715分からのアナ協での説明会に参加。これまで何度か訪問取材はあり食事をした覚えもある。しかし、説明会は初めてで、接触も、かなり、久しぶりである。以前、かなり厳しかったこともあり、気にはしていた。幸い、日程が合い、出席すると、この111日が創業60周年である。また、ここ数年、見違えるように業績が回復、そのせいか、参加者もほぼ満員に近い。

 

好感がもてツボを押さえたプレゼン

 

プレゼン資料の最初に、「お陰様で創立60周年を迎えました!これもひとえに皆様のご支援とご指導の賜物と深く感謝申し上げます」とあり、そういう会社の姿勢あってこそ60周年だろうし、一時の経営危機を乗り越えたのだろう、と思える。次の60年も頑張ってほしいと応援したくなる。太田社長のプレゼンは資料も話しぶりも分かり易く、ツボを押さえている。また、冒頭、60周年の件と、決算は114日であったのに、開催が遅れて申し訳ないとの謝罪があったが、これも好感が持てる。もう少し経営の面白い質問をすれば、もっといろいろ引き出せただろう。

 

プローブカード、ソケットは儲かる

 

 業績上期は円高の中、上ブレ。半導体のプローブカード、テストソケット、バーンインソケット等のTS(テストソリューション)が好調、Opm20%。通信インフラや産機車載向けコネクタ及びパチンコ関係にも採用のフレキ回路基板のYFEXなどCS(コネクタソリューション)もまずまず、ただOpm5%以下、光学フィルタなどの光関連事業はゼロに近い。

 

通期は修正なく、為替も101円に変更、感応度は1円でOP0.5億円/yなので、110円なら、下期で2-3億円、上期の進捗から感がえても、計画の21.5億円は控えめで、25億円前後、前期の29億円は微妙だが無理ではないだろう。

 

中計は達成、次に期待

 

 現在は2014-2016中計の最終年度だが、既に大幅に上回っている。もともとは、2014年度が売上230255億円、OP1024億円、2015年度が売上250269億円、OP1529億円、2016年度は270260億円(現計)OP2021.5億円(現計)、またOPは累計45億円を目標としており、既に75億円はいけそう。これも立派。自己資本比率も65%。海外も80%近い。

 

なお、次の中計(FY20172019)の基本戦略は、「グローバルニッチでトップシェア製品の創出」、「伸びる地域、伸びる市場、元気な顧客、儲かる製品で、グローバル連携強化」だそうだ。