2016年12月12日 アルバックの中国ビジネス説明会(12月12日)

 

アルバックが投資家アナリスト向け説明会(121214時半〜17時半過ぎ)開催に参加、質問もした。素晴らしいセミナーだったが、意外に参加者が少ない。プレゼンは、小日向社長の概況が10分の後、中国半導体協会の徐小田氏による招待講演「中国半導体産業の展望」が質疑も含め1時間、さらに岩下専務の中国展開についてプレゼンが質疑も含め1時間弱、その後、懇親会で、アルバック幹部と歓談できた。

 

中国におけるアルバックの存在感

 

中国の重要キーパーソンが、米中関係が特に半導体業界において複雑な時期に公式の場でスピーチするのは貴重(そういうタイミングだからこそ来日して相互理解に努めているのかもしれないが)であり、資料も充実(ただ多くはスライドのみ)していた。岩下専務は中国一筋四半期、話し方も中国風であるほど、やはり詳細なプレゼン資料(多くはスライドのみ)であり、参考になった。中国、中でも大学や政府、研究所等とのアルバックの太い関係がよく解ったし、一朝一夕でできない中国のサプライチェーンも築き上げている。この太いパイプは、アルバックがもっとドメインが大きければ機会も更に大きいだろう。

 

アルバックの中国の半導体FPDの取組み

 

 小日向社長は126月期の巨大赤字時に子会社からトップに就任、リストラを推進、V字回復、最高益を更新、B/Sも改善したが、自己資本比率50%、無借金が目標だとした。

 

同社の中国との関係は、3代目の林社長の時代からである。中国冶金業界等との関係を構築、林氏の個人資金を大学などに提供、通称「林ファンド」として、現在の清華大学の学長も利用したそうだ。寧波、上海、蘇州、成都等に、展開、現在15現地法人、1600(日本人は20人、幹部は殆ど中国人)、売上も全社売上の25%、殆どの製品を供給、サプライチェーンを構築した。

 

OLEDの取組み

 

注目のOLED関連では、受注累計で蒸着機は、中国6社のうち3社から7台受注(ライバルは4社の中、シェア39%)、まだG4.5G5.5が中心だが、トッキが優勢の中で驚きだ。

 

徐氏による特別講演

 

中国半導体産業の発展について、WIN-WIN、開放政策の方向性を示したが、理念的な方針が中心であり、いろいろな誤解を解き、日本との関係強化や連携を訴えるようにも聞こえた。

 

対外政策等

 

注目される米新大統領の下でのPCASTの半導体WGの中で、中国を牽制、米国の半導体産業政策の影響についての質問もした

 

http://www.circle-cross.com/2016/11/26/20161126-米国がchina-challenge-宣戦-布告か/

 

また、中国半導体産業のあるべき姿は、水平分業モデルを想定