2月28日に日立ハイテクが投資家アナリスト対象に、主力の那珂工場見学会を開催した。那珂事業所は勝田駅からバスで10分弱、1961年の日立製作所那珂工場設立に遡る。2001年の日立ハイテクノロジーズ設立後、同社の主力生産拠点として事業拡大、震災後も見事に復興している。前回は2012年であり、震災直後の復興がテーマだったが、今回は、2016年から2020年に向けた中計の中で、モノ作り力がテーマであった。参加者は30名弱で熱心な質疑。13時半から、堀越執行役の挨拶の後、14時半まで、本田常務が概要、小野氏が製造戦略、山本氏が調達戦略、亘氏が品質戦略のプレゼンと質疑、その後、16時まで工場見学、17時過ぎまで質疑の後、18時まで懇親会だった。盛り沢山だが簡潔なプレゼンと回答、スムースな段取りで、密度が濃かった。
モノ作り体制
概要では、人員は約4300人のうち4割が那珂で働く。SPEのCD-SEMと医療の血液自動分析が主。単なる狭義のモノ作りでなく、3.11後の教訓も踏まえた調達や品質にまで、触れられたのは良かった。調達では、リスクヘッジやコンプライアンスまで考慮、損得より善悪というのは素晴らしい。
那珂ならではの垂直統合ピラミッド
那珂では、機械、樹脂成型、板金、プリント基板、光学研磨、メッキなどコア部品、加工技術を垂直統合型の生産体制である。
工場見学
工場見学は、①ロジ製造棟1Fの倉庫やラック、②ロジ製造棟2Fの医用の検査ライン、3Fの組立ライン、③新棟1FのCD-SEMと電顕のライン、④機械加工の切削関係のマシンのライン、であった。
ロジ製造棟見学
大きな特徴な、ロジ製造棟の巨大な自動倉庫であり、流れはよく、大物で部品点数が多い故に有効だろう。需要繁忙期には大きな威力を発揮するが、不需要期には、やや重い印象を持った
新棟見学
CR内での組立を外から見学、CD-SEMがびっしり、37ピッとあるが、新製品のCG6300で、フルである。
感想
日立らしい、しかも那珂らしい工場であり、モノ作り、総合技術、高品質である。