2017年3月9日 三菱電機の電力システム事業戦略説明会

 

三菱電機が3817時半〜18時半、投資家アナリスト向けに、電力システム事業の説明会開催、参加し、質問もした。参加者は、それほど多くはないが、熱心でフォーカスされて良かった。IRに派手さはないが、何だかんだで、経営説明会、事業説明会、R&D説明会など、コンスタントに開示の回数は多いことは評価したい。プレゼンは伊藤泰之常務、他に大家氏、森岡氏も参加したが、質疑も伊藤常務。

 

電力システム事業は発電から系統変電まで幅広く原発一部や超電導MRIも含む

 

電力システム事業は、三菱電機において祖業の一つであり、その他セグメントを除いて、5セグメントの一つである重電システム部門に属する。重電システム部門は、売上50%弱、Opm10%弱と推定されるビルシステムと、売上50%強のOpmはやや劣る社会インフラから構成される。社会インフラは、電力システム、交通システム、公共システムよりなるが、売上構成では、電力70%近く、次いで交通、公共であり、採算性は、競争力が高く実績がある交通、電力、公共の順と推定されるが、最近は、ロスコンで電力が悪い場合が多い。電力の中で火力中心に原子力一部や水力などの発電が多く、次いで系統変電、受配電、パワーエレクトロニクス、電力流通、ICT、医療・超電導など。

 

現状の売上33003500億円から2020年度に4700億円、Opm8%

 

伊藤常務によると、電力システムは、ここ数年は売上33003500億円、3.11以降は震災復興特需で好調、2015年度からは電力自由化対応需要はあるが、急なプロジェクトであり、期限ありきの受注で採算は悪化していた。2020年度は、4700億円以上、海外50%以上に伸ばし、Opm目標は全社と同じ8%とした。

 

課題は採算性改善

 

市場拡大は、確かに強そうだが、問題は、採算性だろう。

 

自由化とグローバル化で電力システムの経営重心®は右上へ

 

 2030年の中計での割引率・資本コストの前提について確認したが、理解はしつつも、明快な回答は無かった。

 

 

原発

 

 原子力については、重工とはすみ分けており、三菱電機は、炉やEPCはやらず、機器が中心である。重工も厳しい中で、モジュラー型原子炉が成功すれば、炉も手掛けるのか否か、国の政策次第と回答だが不安も持った。

 

東芝とTMEIC

 

 TMEICは、2003年、東芝と三菱電機の系統変電等が中心で発足、出資比率50%ずつ、2015年度は売上2012億円、NP103億円。ここ数年、増収増益、Opm10%前後を維持、人員2470名の優良企業であり、新幹線のCMでも有名。https://www.tmeic.co.jp/