新日本無線の最後の決算説明会〜攻めと進化

 

5810時より開催の決算説明会に参加、質問もした。業績好調、決算期変更などもあり、参加者多数。プレゼンは、業績が森田氏、中期戦略は小倉社長による恒例のフォワードとデフェンスの戦略説明。  

 

しかし、翌々日の10日に、親会社である日清紡による完全子会社化の発表があり、91日に上場廃止となるため、これが最後の説明会であり、上場会社の新日本無線としては、最後の質問が自分だった。おそらく、説明会参加回数、質問件数では、トップだろう。ただ、上場廃止だが、会社が無くなるわけではなく、日清紡の説明会の中で、デバイス部門として説明は続けられるだろう。

 

上場30年弱のパファーマンス

この30年弱のパフォーマンスは、累積OP528億円、累積NP122億円、平均OPM3.3%、標準偏差5.2%、シャープレシオ0.64であり、半導体メーカーとしては悪くはない。

 

2017年度から2018年度の業績

 

 2017年度は売上517億円、OP21億円、NP25億円、前期の固定資産減損反動。スマホ系の調整で、ガリヒ素が弱いが、クルマ産機が強い。

 

 2018年度は売上決算期変更12月決算となるため、短信の上では9ヶ月の売上405億円、OP21億円だが、参考として開示されている20193月までの数字では、売上540億円、OP33億円、NP30億円となる。

 

中期戦略~センサーとモジュール化

 

 旺盛なクルマ向けは2022年まで、TIER1から引き合い受注が強く、顧客も、国内から海外へ広がっている。

 

アナログ半導体業界の急拡大と再編の中で上場は足枷か

 アナログ半導体業界は再編が進み、トップのTIはシェア20%で不変だが、2位以下は、アナログデバイセス、リニアテクノロジーの合体など再編が進んでいる。もはや、売上1000億円ないと、設備投資や開発負担も含め、規模感で生き残れない。