ペーパーと審査基準

 

 ビジネススクール、特にわがMOT100%社会人、しかも平均年齢43歳の中堅中心であり、その「ペーパー」のテーマが多種多様である上、アカデミック的なものから、企画提案書、起業計画まで中身が異なり、いかに、審査、評価するかが、重要である。

 

 評価軸は、論理、独創性・新規性、示唆性・実践性という切り口であったが、中身によって、配点のウェイトを変えるべきだろう。

 

 昨年、まずは、アナリストレポートを対象に、ベーシックレポートアワードを作り、第一回の表彰をした。これは、私の他、バリュークリエイト代表取締役の佐藤明氏、農林中金バリューインベストメンツ常務取締役の奥野氏、みさき投資インベストメント・オフィサーの槙野氏、で結成された「ベーシックレポートアワードコミッティ」により、ファンダメンタルとインサイトに掛け算による基準を作って、議論して選んだ。https://most.tus.ac.jp/news/3133/

 

いいレポートの本質は、アカデミック論文、企業レポート、ペーパー、ケーススタディ、ジャーナリスト著作でも、同じ面も多いと信じている。今年は、更に対象を広げたい。

 

 ゼミでは、テーマ、先行研究調査、手法、分析結果、提言、そして、全体の文脈やロジック、について、それぞれ、オリジナリティの有無、また、全体的に、自社だけの狭い事例で深くても主観的な話でなく、いかに普遍的か、客観性を追求したか、を重視している。