令和時代の18歳の悩み

 

先日、18歳の少年に、聞かれて戸惑った。もし、国連SDGsなどの目標が達成され、世界の全ての人類が、戦争や病気や飢餓もなく、ある程度の生活以上を保障されるようになったら、人間は何を目指して生きるのか、と。いろんな本を読んだらしいが、答えがないらしい。歴史上、古の帝国など、一部の国や地域がそれに近い状態になったことはあっても、逆に、貧しい国に侵略され滅ぼされた。もちろん、依然として、貧しい国は多く、戦争も飢餓も病気も、なかなか、消えることはないが、確かに、我々の目標は何だろう。

 

 まさに、衣食足りて礼節を知る、であり、高い文化を生み、科学や芸術が発展して、企業も、清く正しく成長すれば、理想だが、人類全てがそうはならない。それはごく少数だろう。昭和の終わりの日本も一部分、それに似た感はあったが、物質的な欲望を追いかけ、バブルは崩壊した。個人のレベルでも、上場その他で、億万長者になり、精神的な満足を追い求める例は少なく、食欲、性欲、着飾り、芸術と言っても、だいたい成金趣味に終わる。