大学の作り方〜起業との違い

 

MOTを立ち上げて、2年目に入り、来年春には、「完成」年度を迎える。20184月入学の社会人学生が2年間の課程を修了、無事、技術経営修士となって、本専攻も一人前で完成するわけである。数年前に文科省に設置申請書を出し、完成年度を迎えるまでは、基本的に、カリキュラムや教員組織を大きく変えることはできないが、その後は、2年間の実績を踏まえ、社会ニーズを反映して、変更できる。

 

起業経験者ならわかるだろうが、事業のアイデアがあっても、その後の人集め、金集め、客集め、に加え、銀行口座開設、当局への諸処の届け出、規定など書類作成などが大変だ。そこで、初めて、世の中の仕組みが実感として理解できる。そして、現実に即し、ビジネスプランを修正していく。まさに、当初は、全部をトップがやらねばならず、17-18時間は働くのは当然だ。

新しい専攻(学科)を立ち上げるのも、まさに起業と似ており、既に組織化され動いている通常の大学や大学院と異なり、社会人向けの専門職大学院は、多くが一からの立ち上げであり、起業と同じだ。