COVID19は高温高湿に弱いか〜肺炎死者は6月から減少の季節性

 

COVID19に関して、複数の知人を介して、出所は不明ながら、欧米や中国の研究者などから、コロナウィルスは、①27-28[1]度で[2]死ぬ、②潜伏期間4週間、③金属表面で12時間生きる、④服では、6-12時間生きる、との情報があった。

 

 このうち、ネット情報では、①に対する批判[3]が多く、②は公式見解では2週間だが、4週間と仮定すると再発など様々な事例が説明できる、③や④は議論が少ないが、コロナウィルスは数日との見方もある。

 

 ウィルスは、熱に弱いというのは広くしられており、最近、RIETI関沢氏が肺炎死亡率の季節性依存度に関するレポート[4]を書き、肺炎の一日当たり死亡者数の月次推移のグラフを紹介している。このグラフには、月次の温度の情報はないので、肺炎死亡者数と月次の温度や湿度の関係を調べてみた。

 

 ここで、グラフは見やすいように、死者数は上下逆にしている。日本における肺炎死者数は、概ね、毎月、6000人から1万で推移しており、夏に9000人前後と低下、冬からは、1万人を超える。ここでのデータは、2009年のものだが、RIETI関沢氏の2010~2018年のデータも同様の傾向である。

 

温度と肺炎死者数は、平均気温が20℃を超える56月から、9月頃までは、死者数は減り、温度との相関性がありそうだ。特に、最高温度が27℃を超える6-9月は低くなる、湿度に関しても同様であり、65%を超えると死者数は減りそうだ。下記に相関性を示すが、R²でいずれも、0.9以上である。

 

 


[1] ℃か華氏か不明、57度の翻訳ミスとの見方もある

[2] そもそも、ウィルスは、生物ではない、とされているので、「死ぬ」「生きる」という表現は適切ではない。生物の定義として、①物質やエネルギーの出入り、②代謝、③刺激反応、④増殖、⑤成長、⑥内外の境界(細胞)、があり、この定義では、ウィルスは、生きた細胞に寄生しないと、代謝も増殖も不可、細胞はない

[6] 厚労省人口動態統計https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/m2009/03.html ここで、2009年のデータ使ったのは、2010年以降が、肺炎の統計区分が変わったため。それまでは、毎月の死亡数の実数が掲載されている。なお、発表は5ヶ月後となる。