AC(After Corona)時代を見据えて、平成まではBC時代、令和はAC時代

ACをアフターコロナ時代というそうだ。これまで、ポスト・コロナ時代という言い方もあったが、ACの方が、これまでの紀元前紀元後の、ACBDに似ていて、面白いかもしれない。まだまだ収束は先だが、早速、AC時代を見据えて、議論が始まっている。

イノベーションは、戦争や人類の危機に起こっている。人類の生活に大きな影響を与えた、クルマ、コンピュータ、携帯機器などを見ても、1907年の米の恐慌の翌年、1908年にT型フォードが販売開始、1929年の世界恐慌の数年後の1933年に豊田自動織機がクルマ部門を設置、1945年の第二次世界大戦に、コンピュータも生まれ、1979年の第二次オイルショックの後にソニーがウォークマンを発売、アジア危機の後の1998年にグーグルが誕生、2000ITバブル崩壊の後に、アップルがiPodを発売している。これらはあくまで一例に過ぎないが、危機にはコスト度外視でリソースが傾注され、多くの研究者も集まるからだろう。また、開発されつつある新技術の普及の壁が、既存の規制や慣行であったりするが、危機に瀕しては、それらが取っ払われることも多いだろう。ちなみに、スペイン風邪が起きた1918~1920年は、日本は好景気に沸き、パナソニックはじめ電気や化学の多くの会社が創業された時期でもある。

 

今回も、ここ数年話題になっていた、ビッグデータ、監視社会、VR、などが急速に日常に普及してきそうだ。少し前なら専門用語であったPCR検査やRNA、統計用語がお茶の間に広がっている。さらに、今回、一律に給付される10万円などは、まさにベーシックインカムだ。この危機に、テクノロジーも、社会制度も、実験し、検証し、社会実装できる好機であり、それが、AC時代の国際社会の覇権を左右し、企業においても生死を決める鍵になろう。