コロナウイルス危機で明らかになる大学の価値~学生の13人に1人が退学検討

 

今回のコロナウイルス危機は、大学の価値を問い直すだろう。義務教育でない大学の価値は、日本では、大学側が、学び等と信じているのに対し、日本では、学生や親の本音は、就職と学歴であり、知識の教育ではないだろう。さらに、学生だけでいえば、友人や異性との出会いや、クラブやサークル活動など、キャンパスライフが大きなウェイトを占めているかもしれない。最近の学生は、真面目に授業に出ているというが、昔は、ゼミなどに配属される3年や4年までは、実験がある理系と違って、文系学生は、片方向の棒読みのような多くのマンモス講義には出ず、学生同士での勉強会などがメインだったようだ。

 

多くの大学が、今回、オンライン授業となっており、キャンパスにも入れず、クラブやサークル活動も出来ず、新しい友人にも出会えず、実家に戻って、不安定なIT環境で、片方向の授業を受けている。多くの大学で、通信制、放送大学のような講義をして、自己満足が多いようだが、多くの知識を授ける授業は、世界中のYouTubeなどで聞ける授業と変わらないか、それ以下だろう。リアルな場だからこそ、レベルが低くても、学生を囲い込め、中途半端に生き永らえたが(これは日本企業と同様)、オンラインなら、世界中の授業がライバルとなる。そうなれば、小数の勝ち組と、多数の負け組に分かれるだろう(私は世界のYouTube授業に勝てる自信がないので、ZOOMによる双方向と学生のニーズやレベル等に応じたカスタマイズ授業)。

 

その中で、マスコミ報道では、学生の13人に1人が退学を検討しているそうだ。理由は、上記のようではなく、経済的な理由、家計の苦しさのようだが、真因は、大学の価値が、教授の講義などではなく、キャンパスライフにあるからであり、講義そのものが、オンライン化で、グローバルとの競争になっているからだろう。https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3963060.html