日本電産の決算WEB説明会(4月30日)参加~一層強烈な永守節

 

43017時~18時半よりWEB説明会に参加。画面に登場は永守CEOのみ、質疑で関COO、佐藤CFOだが声のみ。司会はIR浦郷氏。

 

いつも通り、永守CEOから簡潔なプレゼン、経営体制、中長期の戦略とコロナ影響について20分程度、その後、マスコミ、および、アナリストから質疑だが、質問がメールからで取捨選択、リアルな説明会に比べやや効率が低く、質疑数は少ない。車載産業については、関COOが回答した。

 

去る420日の日経新聞朝刊に「利益至上主義を見直す契機、間違っていた」等のインタビュー記事があり(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58252910Q0A420C2SHA000/)、驚いたが、本日の説明会での生の声からの印象は全く異なった。むしろ、これまで以上に永守経営重視であり、これは、創業時からのパートナーであった小部氏、一時、社長候補とされた片山氏、吉本氏が取締役から降りることからも含め、よりトップダウン、Nidec経営回帰の姿勢が強まるようだ。

 

業績下ブレはリストラ等一時費用もあり、今期は気合の増益計画

 

 2019年度は売上1.551.53兆円、OP14001103億円、NP850601億円と下ブレ。OP290億円分だが、コロナ影響が130億円、産業用モータの欧州工場統合や精密小型モータの古い在庫処分等のリストラ費用。振り返って、この2年間は集団指導体制としたのが失敗、オムロン車載とエンブラコのM&A遅延などがあったとコメント。今後、トップダウンのマイクロマネジメントを徹底、「日露戦争の203高知の児玉源太郎のように最前線で頑張る」とコメント。

 

 2020年度は売上1.5兆円、OP1250億円、NP1000億円と増益計画。今回、多くの会社が先行き不透明で年度見通し非開示だが、そもそも経営環境はいつも不透明で、この見通し開示をアッピール。決して、根拠がない強気見通しでなく、ちゃんと注文があるようだ。

 

アフターコロナ時代

 

 AC時代を見据えての質疑も多かった。長期での「5つの大波が来る」という見方に変化はないようだ。リーマンショック時も大変で3年回復を覚悟したが、会社を大きく変える好機だった。今回もコロナ収束は1年以上、長期戦を前提、ただし人命最優先。政府の緊急事態宣言延長は当然であり、8月頃までは覚悟しているとのこと。