共感力と連結力

 MOTで、社会人を教えて3年目、改めて感じることは、共感力と連結できる発想力の重要性である。前者は、他人や、世界の見えない人々の苦しみや悲しみ、楽しさ、喜びなどを自分事として感じる力であり、後者は、一見関係のない事柄を、結び付けて、考え、比較することである。

 最近の社会人、日本人は、という年寄りじみた言い方をしたくないが、自分の会社のことですら、他人事のような雰囲気であることもある。ある意味、冷めている、よく言えば、冷静であり、客観的を良し、とする教育、長いゼロ成長、スマホの影響、いろいろ、あるかもしれないが、ここでは深入りしない。

後者に関しては、一般的な理論から、個別の事象への応用が自分でできず、わざわざ、個別、自社の話に落として、導入しないと気が付かないようだ。これも共感力とも関係するが、講義を聞いていて、自社の話、自分の話と関係ない話を思っているようだ。リーダーシップ論、組織論、マーケティング、など、MOTのどんな理論など講義でも、ケーススタディでも、当然、「自社ならどうだろう」、「自分なら、どうする」と想像して、関連づけて聞いていると考えていたが、そうでないようだった。これは、大変、驚いた。

 

意外と、こういう自分は当たり前のことが、一般的には、そうではない、というのは、自分で考えさせられる。