東陽テクニカ通期決算(11月2日発表、説明会4日)とトップ交代

去る11416時より通期決算がリアルとWEBで同時開催、WEB参加。プレゼンは五味社長から、また新事業の社内カンパニー説明を新社長の高野(こうの)氏から。五味氏は10年歴任だが、3.11に就任、今回コロナ禍での交代となる。今回、CFOの十時常務も退任し、後任は日立から日立物流の執行役常務北米のトップ経歴のある柏氏。体制も変わり、輸入商社から製造業に転換するのかもしれない。

業績はコロナ影響

 業績20209月期売上231億円、OP12.5億円、政策保有株売却益7億円あり、NP14.3億円。コロナ影響が国内は下期が納期遅延、海外は上期計画比半減、下期は回復。クルマ系、海洋/特機、ライフサイエンス等が影響。分野別には、5Gとローカル5G、自社製品SYNESIS、次世代電池など好調。OPでは、ITで特約店との関係、EMC大型アンテナで顧客の倒産対応で、それぞれ商品評価損を計上した影響が数億円規模で大きい。為替動向と粗利率は、105-110円では45%が通常だが、下期に上記の評価損があり、40%を割り込んだ。

 20219月期は、売上250億円、OP21億円、NP15億円、IT系は5Gとローカル5G、自社製品SYNESISが好調、機械振動などはクルマのR&D回復弱い、物性エネルギーは次世代電池が拡大、EMC/大型アンテナは海外大型物件、ソフト開発支援はゲーム等、海洋特機は防衛強化で予算確保、ライフサイエンスは医療の投資が遅延。

70歳までの雇用シニアマイスター制度

 興味深い取り組みは、70歳までの雇用を実現するシニアマイスター制度、65歳までは、マイスター制度を20214月より導入したことである。同社のような特殊な分野の技術者は経験も重要であり、注目したい。

社内カンパニー「ワン・テクノロジーズ」

 今回、次期社長の高野氏がカンパニープレジデントを務める、ワン・テクノロジーズ・カンパニーの紹介があった。

次の10年は

この社内カンパニーのトップだった高野氏が、次期社長であり、その成功体験を、他にも展開、自社製品を増やしていくのだろう。