ニコン2Q決算~報道とは異なる印象

去る115日に、ニコン2Q決算がWEB開催。プレゼンは馬立社長。決算は徳成CFO。日経では、リストラ中心に報じられたが、説明会とは異なる印象だ。

業績上期実態は改善傾向、リストラ前倒し

 決算上期は売上16501756億円、OP赤字400→赤字466億円、評価損・廃棄損除けば赤字216億円と184億円改善、NP赤字250→赤字315億円、米Berkeley社評価益58億円を反映。2QOPは赤字195億円が実質は35億円黒字。セグメント別では、映像は、ミラーレスやプロ趣味モデルがコロナ禍で想定以上に回復、実質OP82億円改善だが、タイ生産設備固定資産減損156億円あり。精機もFPDで据付開始や前倒しでOP実質52億円改善、他方、半導体の在庫評価損92億円あり。当該製品は開発用として活用。ヘルスケアはOP27億円、産機もレンズ子会社減損32億円除けば23億円改善。

 通期は、売上42004300億円、OP赤字750億円、NP赤字500億円だが、一時費用やリスクバッファーを除くOPは赤字550→赤字404億円と150億円程度改善。

来期は全セグメント黒字を示唆

 映像事業はプロ趣味向けを80%程度まで上げ、この岩盤ユーザー層を中心の売上で黒字を出すまでに目途。工場はタイへ移管。精機は収益源を多様化、4000台の稼働装置向けサービスとEUV関連の計測検査装置などを強化。ヘルスケアは黒字化目途。産機も期待。全体では、海外人員1.5万人を6割水準、国内9000人は成長分野へシフト。

 ただ、今回は、新規分野のコメントは少なかった。