組織と文書と動かないプログラム

かつて、今ならAIだろうが、ソフトウェアの研究で、構想は素晴らしく見えたが、そのプログラムは動かず、卒論が遅れた友人がいた。理系では、ソフトもプログラムも、機械等を動かしてナンボの世界である。企業なら、技術が動き、実装してこそ価値がある。

 大学は、膨大な規定や規約等の文章があり、それで組織を「規定」しているが、それが本当に規定しているかどうかは不明である。最初にできたのが、昭和の大昔であったりするが、抜本的な改正には、多くの教授の賛同が必要であり、継ぎ接ぎ的なその場しのぎが多い。中には戦前のような難解な漢字があり、定義や意味が不明なものも多い。

 

 そもそも、そうした文書で、組織を決めても、その通り、動くかどうかは難しい。日本語故に、曖昧な表現も多く、矛盾もあるかもしれない。さらに、組織の品質も定めておらず、文書により規定された組織が、きちんと動いたかどうかの評価もできない。難解な文書を作って、それで自己満足し、組織も創った気になっているだけである。特に、実際の組織では、多様な環境変化があり、そのシミュレーションすらできない。