MOTはインテグラル、MBAはモジュラー

経営学は発展途上の学問と言われているが、それでも、様々な学派があり、経営の要素を分割、様々な分野に分かれており、大学や大学院で科目となっている。こうした科目は、ある程度、標準化され、タテ割りになり、細分化して研究が進み、知識がそれぞれの「サイロ」に蓄積されている。その意味で、これらの知識は、モジュラー化されている。MBAでは、それぞれ科目毎に、授業で教えられている。

 

しかし、実際の経営では、細文化された知識を再統合し、抽象化された一般論を具体化して、適用する能力が求められる。一般的な経営だけでなく、新規事業や起業、イノベーションを起こす場合も、これらの各科目に細分化された知識をフルに活用し、それだけで、足りなければ、理工学はじめ、他分野から、知見を取り込み、新たな理論を編み出し、利用しなければならない。また、アカデミアの研究でさえも、細文化された各分野を掘り下げるだけでなく、横グシを通し、いわば異なる分野を結合することで、独自性や示唆性も生まれる。