石破総理が施政方針演説で「令和の列島改造論」を取り上げた。内容的には2021年から提唱している「デジタル列島改造論あらためデジタル列島進化論」と重なる部分が多い。
石破茂首相「令和の列島改造」実現へ5本柱 施政方針演説 - 日本経済新聞
それは単なる地方創生ではない。田中角栄「日本列島改造論」では都市と農村の格差解消のため、工業の再配置と交通網整備を目指したが、それから50年、これからはデジタルで列島を変えていこう、日本列島改造論で目指した格差解消をデジタルインフラ投資で成功させよう、それもデジタルインフラ投資、活用ノウハウ蓄積、デジタルインフラと活用ノウハウをプラットフォーマとして輸出することで企業競争力を復活させ、地方の疲弊、インフラ老朽化、企業競争力劣化の問題を解決しようという提案である。この提案は、経産省の半デジ会議やデジタルインフラ会議でも強く主張し理解頂き、自公の国会議員の方々等にもプレゼンし、DCの地域分散化政策にも反映されている。また、半導体産業やDC誘致が人口増になり経済でも乗数効果を生むことも研究イノベーション学会その他で発表している。また、田中角栄の列島改造論ではストロー効果でかえって都市集中が進んだが、モノが中心の当時の列島改造論とデジタルも重視する今では、①シェアリング、②マッチング、③スピルオーバーといった視点から、ストロー効果は起きないと考えている。しかし、これについては、日経のシンポジウムで議論したが、さらなる検証が必要であることはデジタルインフラ会議でも話している。