質疑能力が低い日本 簡潔で双方向を

 先日のフジTVの説明会は16時から夜中の2時半まで10時間を超え、歴史的記録的であり、かつ完全オープンというのも興味深い。フリーのジャーナリストも含め完全にオープンにし、最後まで質問に答えるというのは、評価はできる。他方で、10時間こえは、健康面も含め大問題であり、そもそも、10時間が必要だったかというと、そうでないだろう。かつての東芝等の説明会も大変だったがIR担当者が上手く準備をして仕切っていた。10時間は23時間で十分だったのではないか。どういう事前準備をしたか不明だが事前に想定質問を徹底的に出し、論点となる事項はスライドを出して、最初に30分説明すれば十分だったろう。質問も12問でなく11問にすれば良かった。フジメディアHDは決算説明会等もありHPは充実、決算説明会資料も71頁に及ぶ。トップの金光氏は当社グループは、放送の公共的使命と社会的責任を常に認識し、メディア・コンテンツおよび都市開発・観光を中心に幅広い事業活動を通じて、国民の皆様の豊かな生活に貢献することを経営の基本方針としております」としており、人的資本経営も掲げている。人的資本経営ーダイバーシティ&インクルージョンへの取り組みー | フジ・メディア・ホールディングス

 しかし、実態は改めて双方の質疑能力の低さに唖然とした。不規則発言も問題だが、それ以上に質問の背景を長々とし、かつ質問の中身が不明な場合も多かった。会社側も最もキーになる点について発言修正など事前の摺合せが不十分であった。