キヤノンの2024年12月決算でメディカル部門につき、ノレン減損1651億円を計上した。2016年に東芝から6655億円で買収、ノレンは4927億円であった。当時、富士フイルム、コニカミノルタと競い合い、フェアバリューは4000億円、中には7000億円との声もあった。単純に1651億円を6655億円から引くと5000億円がフェアバリューとなり、これは当時の自身の計算通りとなる。6655億円は割高だったことになるが、当時はコロナ禍や米中摩擦に加え高金利なども想定外の中、むしろ善戦したと言える。
当時の5000億円の根拠は、EV/EBITDAで12倍以上、20倍前後、PER40倍等から、5000億円相当、上限6000億円としていた。その中で、経営重心®の観点や医療事業の特殊性から、デジカメやOA機器など重心が右上の富士フイルムやキヤノンよりも、ファンドに売却し、そこから国内の他の医療機器メーカーを買収して、国内医療機器産業を再編、将来は、TMSCの上場を視野にいれることが望ましいと考えていた。キヤノンと富士フイルムでは、総合的に考え、キヤノンが良いと考えていた。http://www.circle-cross.com/2015/12/30/2015年12月30日-東芝のヘルスケア事業とtmscの価値/