今から、ちょうど20年前になってしまうが、アナリストの仕事に飽きると共に、アナリストとして、外野席からいくら吠えても変わらぬ、日本のエレクトロニクス業界にも辟易しいた。それゆえ、株主という立場で変革を要求すべく、ヘッジファンドを仲間と共同創業した。いわば、アクティビスト的な立場を考えていたのである。もちろん、短期の目線での株主還元でなく、中長期的にイノベーションを指向し、M&Aも含めてた業界再編を狙っていた。他にもそうしたアプローチの仲間がいた。しかし残念ながら、当時、ホリエモンや村上ファンドが登場、マスコミも含めて悪い印象が強まり、アクティビストではなく、普通のファンドとして活動になってしまった。歴史は繰り返すというが、フジメディアHDを巡ってまた、当時のプレーヤー、ホリエモン、村上ファンド系、北尾さん等が立場を変えて、登場しているのが感慨深いが、それ以上に、興味深いのは、芝浦電子を巡ってのヤゲオとミネベアミツミ、そして、牧野フライスを巡るニデックのM&A合戦である。その頃からニデックの永守氏はM&Aの名手だったが、この10年では、ミネベアミツミの貝沼氏が半導体関連で巧みな動きをしている。また、10年程前は、シャープや東芝を巡ってM&Aの動きがあった。