盆正月GW連休が日本の競争力を奪う

 日本人は、自己認識として、勤勉で働きすぎだと思っているかもしれないが、世界では、全くそうは、もはや思われていない。40年前は土曜も半分は出勤であり祝日も少なかった。祝日は増えたが、17日であり、世界10位らしく、トップはイランの27日であり、2位に26日の中国、イスラエル、スリランカ、3位がミャンマーとジアの国々が上位である。日本は番目!?世界の祝日事情と有休取得率

 それよりも、昔からある会議や意思決定の長さ、年度末とGW連休、盆正月の長期休暇の慣習、これに働き方改革でのテレワークが影響し合い日本の国際競争力に影響を及ぼしている気がする。まず、3月は、学校は入試や卒業、企業は年度末の処理や決算があり、新たな価値を生むというより、チェック的な仕事が多い。4月は入学式や人事異動、その引継ぎ等に忙殺され、これまた新たな価値を生むかどうかは疑問である。特に役所はてんやわんやである。リアルで時間と場所を共有していれば、コミュニケーションが容易で一発で決まることが、メールその他でタイムラグがあるとなかなか決まらない。メールが来ていても、異動で知らない方、社名やドメインが変わるとスパムメールに入っていたりする。例えば、月曜日の夕方にメールが来ていても、こちらが気付くのが火曜日、相手に送っても相手が不在、水曜日に返事が来ていても、ニュアンスが分からず、電話で確認しても不在でテレワークの日あるいはサブの仕事で木金別会社所属だと返事が月曜日となり、1週間を浪費する。複数の部署で連携している場合、大学なら、URAと部局事務の連絡が悪く、お見合いをして、誰からも返事が来ない。そうこうしているうちに、4月最終週となりGW連休に入り、5月中旬に仕切り直しとなる。実際、12月に外部資金を企業から頂いたが、年末年始は休暇、1月中旬から、契約打合せが始まるが、こちらは修論や入試で対応ができず、2月末に固まったものの担当者が異動、そして、魔の34月とGWで契約ができ、始動が6月となったが、今度は、相手側が、年間契約のところ、既に2ヶ月を無駄にしておりクレームが来た。その対応に複数の組織で対応しているうちに、結局、中止となった、という経験がある。12か月のうち実働10ヶ月であり、様々な事務手続きで貴重な時間が無駄になった。テレワーク等がなくリアルで処理していれば済んだことであり、あるいは日本特有の年度末行事が無ければ、問題は発生しなかっただろう。