授業におけるイノベーション

コロナ禍でZOOMなどオンライン授業を始め、動画も流行し、更に生成AIが登場して。授業のあり方を考えなければならない。リアルの意義は、まさにライブ感であり、オペラや歌舞伎、コンサート、花火等を、TVPCやスマホ楽しむのではない、劇場や現地で五感をフルに体感するようでなければならないのは授業も同様であると信じて、遠くから、電車で、わざわざ来る方々に、来て良かった、オンラインとは違うというような工夫を試みている。

その幾つかが、MOT的授業方法といえる、ホワイトボードを使ったグループワーク、演習、分解実験、輪読、ロールプレイ、ディスカッション、個別指導を全員で共有、ペーパー発表会、工場見学会、等であるが、ライブ感や仲間感で楽しいだけでなく、座学や教科書で学ぶことをまさに体得するにも有益である。

ただ、こうしたMOT的授業での課題は大人数には向かず、時間がかかることである。数人から30人程度を2コマ、3時間なら丁度いいが、1コマ90分授業などでは、難しい。自己紹介でも11分でも30人なら30分、課題の発表も1人プレゼンが5分で質疑もできず、終わってしまう。グループワークでも1班は67人で10人が限界、30人なら5班程度、1班でプレゼン5分、質疑5分でも十分ではない。

熊大で来週から新学期で1年生から全学で履修できる「イノベーション・マネジメント」(中身はMOT入門)90分授業で開講するが、履修者が現在150(理学部、工学部だけでなく、法、文、教育、医学や薬学等までいるようだ)であり、自己紹介は10秒、グループワーク発表も15班で6分しかない。115名。10班で9分である。さらに、通常の大学には、グループワークをするホワイトボードが15台もないし、教室に入らない。通常ならグループワークをしている時間に、見て回り、アドバイスもするが、これも回り切れるか大変だ。到底、全員の個別発表はできないし、レポート発表も選別するしかない。

 

とりあえずは、グループワークの場合は、見本をして、あとは各自で行い、近くの教室の黒板を使って、清書は模造紙に書き、それをメイン教室で発表と考えた。現場でまさに五感をフルに生かして、アイデアを出すしかない。いずれにしても、本質はタイムマネジメントでもあり、短TATともいえ、並列処理でもあり、コンピューティングのアーキテクチャにも通じる。以前、MOTでは、ゲストスピーカーが来る場合には名刺交換の時間が大変であり、工夫して、事前に学生の名刺を集め、全員に質問をさせ、そこで、質問者の名刺をゲストスピーカーに渡すというやり方にしたが、これは、ゲストスピーカーにとっても、覚えやすく一石二鳥であった。これも言わば工場における清流化みたいなものである。授業方法も大人数だからといって座学に甘んじるのでなく、常に工夫、イノベーションを諦めないことだ。