学問を学ぶ意味は、その知識だけでなく、その知識を理解するフレームワークや作法を習得することにあると思っている。物理ならば、公式の丸暗記ではなく、モデル化であり、適切な前提条件の元で、例えば、マクローリン展開で3次以降を無視する近似を使い微分方程式にすることだ。金融では、割引率という独特の考えの習得である。公式や知識は忘れても、こういう考え方は一生忘れない。知識そのものは、どんどんアップロードされるが、こうしたフレームワークさえあれば、吸収しやすい。
授業では、教えるべき内容、教員は教えたい内容、学生が学びたい内容が、必ずしも、一致していない。そして、多くの場合は、知識は教えるべきだし、教えたいし、学びたい、が、フレームワークは、必ずしもそうではない。多くの場合は、教えたいから外れ、さらに学びたいでは、ほとんどない。
半導体産業を学ぶとき、半導体は様々な工学分野にわたる総合工学であり、さらに、経済や経営、国際関係論、地政学などの視点も必要な総合学問アプローチがいる。そして、常に、中身もブラッシュアップされている。すなわち、ある時点において「半導体についても知識」が学べたとして、半年、1年後には、すっかり変わっている。
