ニデックの不正会計や品質不適切行為に関して様々な議論が起きている。マスコミも有識者も会社側の説明会もガバナンス問題にしている。簡単に言えば永守氏一人に責任を押し付けて、そうしたガバナンス体制や企業風土が悪かったという表面上の理由いわば新因に終わっている。これは、東芝問題で西田さんと企業文化のせいにし、敗戦を軍部と東条英機やナチスとヒットラーのせいにするのと同様であり、その真因や深因、すなわち何故トップダウン上意下達だったのか等ついては言及していない。トップダウンやハードワークの文化が問題ならNVIDIAやアップル等、ソフトバンクもそうでああるが、実態や中身は別にして、うまく言っているのである。
一つの真因はポートフォリオ問題である。リソースや文化や制度の適合性を無視して、どんどん、事業領域を広げたことが大きい。経営重心分析でわかるように、経営重心は右上から左下へ、事業の広さも拡大している。ニデックはもともとHDD向けモータという電子部品の領域であり、ビジネスサイクルが早くボリュームが大きくトップダウンが必要で、QCDでいえば、CやDである。これが、車向けになると、文化や体制は異なり、QCDならQが重要になる。企業文化と事業領域は相互に因果が絡み自己整合的に適合し進化する。事業領域が異なれば文化も体制も異なる。
