2016年2月2日 OKIの3Q決算説明会

 

2216時半から17時過ぎまで説明会、いつも通りマスコミと合同で満員。畠山常務より説明の後、質疑、大半は私がした。なお、16時から三菱電機であり、産エレの主要アナリストは見えない。私は1620分まで三菱電機の説明と最初の質問者だけ聞き、タクシーを飛ばして間に合った。

 

 決算そのものは、3Q累計では無風に見え、実際、想定線だった模様。通期も、売上5150億円、OP170億円、NP100億円は不変。ただ、3Qだけ取り出すと、中国ATMの影響、ブラジル子会社、プリンタ、EMS、その他といろいろ動きがあり、頑張っただろう。配当も年5年、期末3年を堅持。

 

中国ATMとブラジルが不安だったが健闘

 

 上期に下方修正の原因だった中国ATMについては、前回から状況は不変で、法廷戦略上もあり、引当金も積まず、仲裁定もあったが様子見。先方の中国イーファ社も通常通り営業。回収もなし。新しく提携する大手デジタルチャイナ社向けは認定準備中。

 

 イーファ社事件の影響で、3Qの中国ATMが懸念されたが、3Q6000台出荷、OKIブランドのみであり、前倒しがあったようだが、上期1.1万台からすると大きい。年間想定は1.8万台のままで4Q1000台だけだが、上ブレも期待したい。中国が想定外に良かった上、国内ATM関連も好調で、ATMを含むメカトロシステムは売上306億円とq/q増収、メカトロ以外のS&S、通信、社会も堅調で、情報通信部門全体でも、3Q売上は677億円、OP24億円と、健闘しているといえよう。

 

 マクロ景気が厳しいブラジルの子会社は、3Qは赤字ながら固定費抑制が効き2Qと同水準。年間計画の売上210億円は下ブレ傾向だがOP-35億円はそれほどでもないようだ。なお、OKIの得意なリサイクル型など入札で案件が取れているものもあり、2016年に期待はあるが、黒字化は先。通貨下落もあり、減損が気になるが、現在はその必要はなく、万が一あって10億円以下のようだ。

 

プリンタは黒字、EMS好調に買収部門が貢献

 

 赤字続きだったプリンタは3Q14億円の黒字。改善理由は、①上期は在庫調整あったが一巡、②夏場にプロモーションでコストが減り効果も出た、③値下げ合戦に参加せず、に加え消耗品が堅調。なお、SIIからM&Aの大判は20億円強の売上貢献。EMSでも、横河電機から買収した回路基板がキャパ増に貢献。両方とも利益影響は見えにくいが、いい買収だっただろう。