2016年2月7日 鴻海~世界最大の電子機器のEMS

 

シャープを再建する鴻海が俄かに注目されてきた。この鴻海、Foxcommは、世界最大の電子機器のEMSであり、テリーゴー氏が一代で築いた。日本でこそ、鴻海は有名ではないが、世界のビジネスマンの中では有名である。ただ、EMSであり、顧客先の詳細など明らかにできず、開示は良くない。そうした徹底した秘密管理が、ユーザーの信頼を得て発展してきた。以下も公開情報や多くの内外の書物その他から分析したものであり、不明な点も多いことを理解してほしい。

 

概要、モノ作りが圧倒的、EMS化とM&A、アップルと共に急成長

 

アップルはじめとするグローバルトップ企業や中国との人脈・関係や、経営手腕、幹部の経営力が強みである。報道では、売上15兆円とされたが、今期は20兆円に達しよう。アップルだけでなく、殆どのIT機器の生産を請け負う。従業員は130万人、中国中心に30以上の工場を持つ。

 

過去20年の成長ぶりが凄まじいが、特に2000年以降のEMS化の流れにのり、M&Aもうまい。その意味では、経営やトップの性格も、日本電産にも似ている。また、世界トップ5に入る液晶メーカーのイノラックスだけでなく、デジカメのプレミアや、タッチ貼り合せのGISも傘下にある。IT端末のサプライチェーンで無いのは半導体前工程くらいだろうか。