2016年3月5日 日本電気硝子の2015年12月期決算&中計説明会(2月4日)

 

去る249時半からの日本電気硝子の説明会に参加した。松本社長は、3年前はCFOとして説明会に出ていたが、社長としては初めて、また、会社としては初めての中計の発表であり熱がこもっており、注目された。津田CFOの業績説明の後、松本社長のプレゼン。なお、開示方針が変更され、翌四半期・レンジでの予想ではなく、他社と同様になった。セグメント名称も変更されたが中身は不変。

 

http://www.circle-cross.com/2015/08/02/2015731-日本電気硝子-多角化順調-底は脱したが/

 

決算は横這い

 

 2015年は売上2512億円、OP220億円、NP96億円。2016年は売上2560億円、OP220億円、NP160億円。中計は2018年に売上3000億円、OP300億円を目指す。

 

 2015年は、2014年度対比では、前年が9か月決算のため。単純比較できず。また、OP外で為替評価損、株売却益や引当戻し特益、藤沢工場減損35億円あり。

 

セグメント別には、電子情報では、売上1670億円の80%を占めるLCDが数量は5%増だが価格下落の上、南京パンダ工場フルが期待外れ。4Qq/q数量一桁前半減、価格は緩やか下落。電子情報の5%を占めるカバーガラスは4Q横這い、市場は良くないが採用機種が増えた。同5%のソーラーは安定。

 

機能材料は、売上841億円の60%を占める光ファイバーが10%増と堅調、550億円近く、OPM10%以上。医療なども好調。

 

2016年は、売上のセグメント内訳は非開示だが、前提として、LCDは面積一桁増、1QQ/Qで数量一桁減、価格緩やかな低下、燃料低下メリットは年数十億円。カバーガラスは拡販期待。ファイバーは100億円以上の増収。LCD向けは引き続き厳しい模様だが、1月より厦門工場生産でのコストダウン期待。

 

中計ではファイバーが牽引、OLED対策言及なし

 

中計「EGP2018」は、「世界一の特殊ガラスメーカーへの一里塚」とのミッションの中で、売上3000億円、OP300億円だが、セグメントは、電子情報が1700億円はほぼ横ばい、機能材料1300億円。

 

なお、R&D強化、技術本部を創設、技術統括部から拡大、再編、知財機能も入れ、人事交流も図る。M&A3年で500億円、クルマ、医療など。

ROEは明示されなかったが、現状の自己資本5000億円程度なら5%は可能だとした。