2016年4月15日 日立の営業利益率10%への挑戦に向けて二つの記事

 

日立が14日、AIやビッグデータ等のIOTに関する基盤技術の開発拠点を米国に新設すると発表。2016年度中に200人体制、3年間で投資額を3割増加、1000億円規模の開発費を投じる模様。http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/04/0414.html

 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ14HVW_U6A410C1TJC000/

 

 新たに、米国サンタクララにプラットフォームBUのグローバルヘッドクォーターを5月前半にも設置、執行役専務/サービス&プラットフォームBU CEOの小島啓二が、北米、欧州、日本などの拠点で構成されるグローバルチームをリード。 日立は、ITサービスとハードを共に提供することで、差別化し、GEに対抗する。日経報道では、東原社長は「現在の組織の延長線では6%台の売上高営業利益率の壁を超えられない、10%を超えるにはビジネスモデル変革が必要」と強調、先日指摘した8%の壁は意識しているようだ。

 

http://www.circle-cross.com/2016/04/14/2016413-大手総合電機の中期業績8-の壁と二つの経営重心-リスクの取り方/

 

また、日経によると、日立は、2016年度業績は、固定費などのコストが前期比500億円程度減るという。http://www.nikkei.com/article/DGXLZO99620430T10C16A4DTA000/

 

前期は800億円を計上し、数千人規模の削減や成長部門への配転、海外化学プラントなど低収益事業からの撤退で。200億円コストが減ったが2016年度はフルに効くようだ。日立物流の株式の大半の売却や、IOT強化で、サービス比率を2018年度に5割へ。他方、円高やマクロ環境悪化で利益の二桁増は容易でないというが、減益の可能性のマイナス面をどう中計でどうプラスの期待感を持たせるかが鍵だろう。

 

 決算発表は、いつもより遅い513日、中計は18日だが、グループ再編もあるかどうか、これまでの中期でのOPM10%達成への道筋を示せるかに注目したい。