カテゴリ:2016年4~6月



29日 6月 2016
恒例の、また、毎年長年楽しみにしている日立の研究開発インフォメーションミーティングが6月28日14:00~18:30中央研究所で開催された。プレゼンは、CTOの鈴木氏、Mr.AIとして脚光を浴びている矢野氏、昨年も登場の鹿志村女史、基礎研究センタ長の山田氏。その後、展示会、質疑、懇親会。 昨年は組織大変革とオープンイノベーションの中で顧客協創、今年はAIとIOT...
27日 6月 2016
タイミングがずれてしまったが、さる5月16日に決算および中計の説明会があった。プレゼンは、荻野社長である。動作のIRは、上期と通期の決算説明会の他、事業説明会も適宜ある。説明会では、エレキ・精密系のアナリストと医療系のアナリストが両方参加しており、これは、東芝の那須工場見学や、リオン、サイバーダインも同様で、切り口が違っており面白い。...
27日 6月 2016
6月24日 15時半より、投資家アナリスト向けに、デジタルビジネスプラットフォーム、「MetaArc/K5」の説明会が、富士通グローバルSI技術本部長の中村記章氏により行われた。最近、IoT、ビッグデーターが話題になり、GEのPredix、日立のLumadaといったプラットフォームに関心が集まっており、富士通のMetaArc/K5にも問い合せが多く、IR側が開催した。説明も多くの質疑もやや抽象的であり、消化不足だが、IR側が、投資家アナリストに理解をしてもらいたいという真摯な姿勢は好感が持てた。 プラットフォームの位置づけ なお、マスコミなどで同様に位置づけられる、これらのプラットフォームは、実際には位置付けが異なり、Predixはそれ自身で儲けるモデルでありプラットフォームだが、Lumadaは、むしろ応用階層のテンプレートであり、顧客との協創で儲けるモデル。これに対して、富士通の「MetaArc/K5」はクラウドビジネスのためのプラットフォームと理解した。クラウド事業全体で15年度売上3000億円弱、16年度計画は3500億円。クラウド基盤の社内利用で5年間350億円の費用削減を目指すようだ。 聴きたかったITやクラウドの本質  こうしたITの説明会は、フワフワとしたカタカナで溢れており、具体性にかけている。また、IT系調査会社の根拠不明なアンケート調査や、経営学者の意味不明なIT戦略などの話が多い。ビジネスの実態を示してほしいと聞いたが、不明だった。 IT予算削減の中でユーザーとWIN-WINになれるか これまでは、住基ネット、マイナンバーと数年毎にシステムが代わり、またメインフレームの代替もあったので、自治体も企業もIT予算の中で、SIビジネスも継続されてきた。しかし、消費税値上げも延期、国家予算も限界がある中では、IT予算も減ってこようが、如何にユーザーのIT予算を減らす中で収益を確保し、そのプラスの中から、WIN-WINの中で、どれだけ新たな予算を確保できるかが鍵となる。それを、どうクラウドで実現するかが、聞きたいところである。や日立では、デモや実例もあり、ユーザーが、ITを導入する意欲に駆られる。実際、日立の例では、ITを活用した交通網の計画で人口増加などをAIでミュレーションし、説得力があった。しかし、今回は、そういう回答はなかった。 IT予算削減分はどこで稼ぐ?  さらに、日立の場合は、IT予算が削られても、その分は、水道、電力、交通など、他の社会インフラ事業でカバーできるが、富士通の場合は、ITだけであり、顧客全体の経済規模は拡大し、IT予算比率が減っても、IT予算そのものが増えるようでないと業績が伸ばせない。 富士通がクラウドをやる意味を妄想する そういう中で、富士通が、クラウド事業をやることの大きな特徴やメリットについて考えたい。それは、一言でいえば、ユーザーを囲い込み、ボリューム効果であり、収益安定化によるメリットであろう。 規模の限界とユーザー領域確保  すなわち、クラウド事業では、囲い込める顧客を増やせば増やすほど、IT資産の調達コストや活用の効率が高まる、
26日 6月 2016
大方の予想を裏切って、英国がEU離脱というショックで、日経平均は、リーマンショックを上回る下げ幅、大証は先物サーキットブレーカー発動、為替は99円まで円高となった。 リーマンショック以上?...
26日 6月 2016
日立のガバナンス問題というタイトルだが、もちろん、日立は粉飾や不正とは程遠く、社風的にも、先憂後楽、さらに、ROEはじめ企業価値向上や株主還元にも熱心、そして、この10年で業績も改善、過去最高益を更新、蘇るほど素晴らしい会社になった。その日立の株価が上がらず、先日の日経ベリタス特集で「新御三家」にも時価総額で差を付けられているのはなぜだろうか。 この課題は、アナリストとしての30年に及ぶ課題であり、当初はコングロマリットディスカウントであり、事業領域が広すぎ、ポートフォリオが日立の社風・体制にあってなかったのではないか、と考え、まさに、その定量的な分析のために、経営重心®を考案した。日立についての悩みがなければ、経営重心®も生まれてこなかった。 短期ボラの事業リスクは減ったが長期の地域リスクが増えた  業績面では、過去最高を達成し、グローバル標準になりつつある日立の株価が上がらないのは、これまで幾度となく指摘しているように、地域リスクと割引率の非開示であろう。そして、割引率がリスクフリーレートとリスクプレミアムの和であり、リスクフリーレートが地域によって異なり、新興国では高いことを考えると同根である。特に、社会インフラ事業では、期間が長い故に、地域リスクは大きい。 今回の英国のEU離脱で、鉄道事業や原子力などで英国に傾注していた日立が、どの位、中期的に影響があり、戦略見直しが必要かは不明だが、必ずしもマイナス面だけではないだろう。ピンチはチャンスであり、ローカル性も大きい社会インフラ事業はやり方次第だろう。シーメンスなどのインダストリー4.0の影響も小さくなるかもしれず、チャンスだ。5Gの標準化なども変わってこよう。 日立が英国に傾注したのは、地域ポートフォリオにおける選択と集中の結果であり、満遍なく各国に投資するよりも評価している。今もそれは変わらない。もちろん、海外の拠点の見直しはあろう。しかし、むしろ、将来の余地は大きくなった可能性もある。 地域ポートフォリオ管理と専門家 ただ、問題は、そうした地域リスク、地域ポートフォリオ管理である。 ローカル化は社会インフラにはチャンス 今後、世界は、グローバル化、インターナショナル化、フラット化、から、逆回転し、ローカル化、多様化、モンロー主義化に向かうかもしれない。 庶民の声、OBの声を 大きく変わった日立だが、あまり変わっていないのが、権威や有力者、有名企業の声は取り入れるが、外部の一般大衆やOBの意見や声なき声には、鈍感であることかもしれない。それは、B2Cが減り、B2BやB2G(Gは政府)が大きくなったからこそ、注意すべきだろう。 他の株主総会でもそうだが、一般株主の声に、むしろ、専門家や社外役員以上に(アナリストや機関投資などはもちろん)傾聴すべき貴重な意見も多い。
26日 6月 2016
4月末の本決算説明会に参加できなかったので、先週、長岡京の本社を訪問、若干、スマホ市況なども議論した。この度の英国のEU離脱や、それに伴う円高等マクロ面からの影響は不明であるが、相対的には堅調、中期的な競争力・成長余力は高そうだ。 2015年度は上ブレだが4Qはピークを過ぎる...
26日 6月 2016
本決算では説明会に参加できなかったので、先週、訪問しフォローした。4月時点での年間見通しや中期計画を再確認した。足元の話は確認していないので不明だが、今の為替や市況動向から想像すると、業績達成は楽ではないだろう。 業績は実態横這い、説明会では通信機リストラと株主還元が好感された...
24日 6月 2016
有機ELでは、サムスン優位の中で、日本では、装置メーカーや、材料メーカーにチャンスが大きいとの見方が、株式市場やマスコミでは強いようだ。昨夜のTV番組、WBSでも特集を組み、宇部興産や出光など、フィルムや発光材メーカーを取り上げていた(取材があり録画取りをされたが、意図をくみ取らず、逆に慎重な発言をしたせいか採用されなかった)。新聞や雑誌では、キヤノントッキの特集が多い。もちろん。サムスンはもちろん、LGにも大きく遅れているJDIやシャープに比べれば、競争力もあることは事実である。それゆえ、半導体や液晶と同様に、材料や装置は日本だ、というロジックだろうが、デバイスメーカーが強く、装置や材料にもプラス影響があった時代と異なり、デバイスメーカーがここまで弱くなり、また遅れをとった有機ELでも同様だろうか。実際、材料でもサムスン系やLG系の有力企業が多く、蒸着機でもSUNICをはじめ韓国系が多い。  有機ELは、期待の市場ではあるが、これまでのLCDと違った戦略をとるべきだろう。
24日 6月 2016
日本の有機EL関連の研究者など関係者が集う「有機EL討論会による公開シンポジウム」が6月23日から24日、東工大大岡山キャンパスの蔵前会館で開催に参加した。 特別セッション 大半は、有機EL関連の学会発表だが、23日は、特別セッションとして、TCLのJames Lee氏による特別講演「New Display Technology Trend in...
24日 6月 2016
 日本の有機EL関連の研究者など関係者が集う「有機EL討論会による公開シンポジウム」が6月23日から24日、東工大大岡山キャンパスの蔵前会館で開催、23日に参加した。 会場はほぼ満員。発表は、山形大、京大など。さすが、山形大は有機ELのメッカだけのことはある。企業では、三洋のOB、パイオニアが多い。...

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