2016年4月17日 熊本大震災の影響、心配される半導体液晶関連の拠点~クルマ関連など上期業績に更に不確定要素

 

このたびの熊本・九州の巨大地震で、被災者には、こころより哀悼の意とお見舞いを申し上げます。また、一日も早い復興を祈ります。

 

熊本中心に、近隣の心配される拠点を示す。下線部は、過去、見学させて頂いたことがある工場。無事を祈っている。これ以外に、かなり多くの後工程や協力工場もある。

 

熊本及び近辺の半導体・液晶

 

ルネサスセミコンダクタ 熊本川尻工場200mm(クルマ向けMCU

 

・三菱電機 パワーデバイス製作所 熊本工場(パワー半導体モジュール)

 

三菱電機 液晶パネル(FAなど)

 

ソニー セミコンダクタ 長崎・熊本 300mm CMOSセンサー 20k 鶴岡が多い

 

・ジェイデバイス 熊本地区(旧ルネサス九州) (後工程)

 

ロームアポロ 八女(福岡だが) 200mm ディスクリート、ダイオードなど

 

・テラプローブ 九州事業所(半導体テスト)

 

半導体・液晶製造装置・材料など

 

東京エレクトロン 九州 合志事業所(半導体製造装置)他

 

・テラダイン 熊本事業所(自動検査装置)

 

HOYA 熊本工場(半導体・液晶パネル用フォトマスク)

 

堀場製作所 阿蘇 マスフローコントローラ(シェア6)

 

SUMCO ウェハー 

 

富士フイルム 熊本工場 液晶向けTACフイルム

 

平田機工 熊本 製造装置ロボット

 

九州全域

 

九州全体でいえば、鹿児島は、京セラのセラミミックス、ソニーのMEMS、宮崎は、旭化成 延岡の電子コンパス、ロームのラピス 宮崎大分はソニー、東芝の非メモリ、キヤノンのデジカメ生産、福岡は新日本無線の福岡、佐賀は後工程、などがある。ただ、震度は大きくないようだ。

 

 

 

パワー、光、クルマ関係が多い、上期はクルマ調整で更に業績不確定要因が増えた

 

九州全体では、パワー、光、クルマ関係が多く、複雑に前工程、後工程、外注などが入りくんでいる。417日の段階では、報道やHP開示で、ソニーCMOSセンサー、TELなどの無事が報告されているが再稼働などは不明。また。ソニーは生産調整中であり、スマホのサプライチェーンには、深刻ではないだろう。

 

また、ローム、新日本無線、SUMCOは、無事であり、生産にも大きな問題はないようだ。懸念は、シェアが高いHORIBAのマスフローコントローラ、富士フイルムのTAC、三菱電機のパワーモジュール等である。

 

 ただ、メッキや部材系で、何かがボトルネックになっている可能性もあり、今後1週間で状況が明らかになってくるだろう。この4-6月は、iPhoneが、前年同期比で半減など、スマホ関連で大きく調整、円高もあり、電機精密関連の業績は減益だろうが、この震災で更に不確定要因が増えた。