2016年8月30日 東芝テック 経営方針説明会

 

83016-17時の経営説明会に参加、質問もした。マスコミと投資家アナリスト合同、プレゼンは、池田社長、質疑対応は常務の丹黒氏、松本氏、井上CFO、司会はIR水野氏。冒頭、820日に病気のため急逝された山本専務について言及、全員で冥福を祈る。大黒柱であり痛手だがテックの立て直し一段落を見届け天国に旅立たれたということだろう。

 

GCSはかなり改善

 

 2015年度はOP155億円の減益、リテールが111億円、プリンティング44億円だが、2016年度1Qは、売上761億円、OP14億円、課題のGCSの損失も、前年1Qの赤字の1/5まで縮小した。GCSはまだ課題は残るが、200人の削減、8拠点閉鎖の他、メンテサービス強化や大手顧客対応強化を進めている。

 

中計数字はあるが何が最優先か不明

 

 2016年度については、既に、売上5200億円、OP140億円、NP5億円(110/$125120/)は発表されているが、2018年度の目標として、売上5400億円、OP270億円、NP100億円(105/$115/)が開示された。

 

消化不足

 

 ビッグデータなど流通データの利活用に関しては、ビジネスモデルかが不明だった。どこまで広げるのか、オープンイノベーションをどう活用するか曖昧な印象。

 

テックの明日は、東芝の明日の第三の柱の明日の姿の先行指標

 

 今回、説明会では、あえて議論しなかったが、最大のポイントは東芝との在り方である。テックが強い流通が入れば、大きな補強になり、サイクルが短い分だけ、この事業モデルの妥当性や成否を、より早く判断できよう。つまり、テックで、このビッグデータの取組みに成功すれば、それは東芝での試みの先行指標になる。

 

 

 

経営重心®分析

 

 テックが流通周辺でIOT・ビッグデータも含め、隣接にドメインを広げ、その広げた先に、東芝の産業や社会インフラのドメインが待っているイメージである。

 

プランBの準備、プランC

 

 もちろん、東芝は、現状では、メモリも原発も出さない前提(プランA)だろうが、プランBとして、第三の柱を、テックとのシナジーを考え、太くしていく戦略も用意しておくべきだろう。あるいは、プリンティングでは、OKI(かつてATMを譲渡)、京セラ、シャープ等との協業、その他の東芝グループ会社とのシナジー追求のプランCもあろう。その意味でも、テックは戦略的であり、極めて重要であろう。

 

http://www.circle-cross.com/2016/07/07/201675-東芝-初のirデー-ess消化不足-iss関心-sds安心-iis期待/

 

http://www.circle-cross.com/2016/03/19/2016318-東芝の事業計画説明会-第三の柱は社会と横串-シナジー/