古野電気の決算説明会に参加(4月24日開催)

 

424日アナリスト協会で172月期の決算説明会に参加、質問もした。古野社長、井澤常務、IR担当者が出席、会場はそこそこ満員。プレゼンは古野社長で質疑もほぼ古野氏、一部の数字は井澤氏とIR

 

魚探の老舗

 

久しぶりの参加だが、魚探の老舗トップメーカーだけあって、古野社長の漁業に関する造詣、見識の深さを再認識した。古野電気は、1938年創業、1948年には世界初の魚探を実用化、1955年に現在の株式会社となり、世界に向けて輸出を翌年には開始している。1982年に大証二部上場、1984年一部へ。

 

祖業の魚探が世界シェア50%弱、売上や利益でも大半を占めてきたが、商船向けにも展開、また無線LANETC機器の他、医療機器などにも多角化している。

 

セルサイド時代に、少しカバーをしたが、当時は、説明会もなく、IR開示が熱心ではなかった。その後、ファンド時代に、フォロー、IRは大きく改善した。累計INPUT20回程度であり、工場見学はなく、説明会参加とIR取材が中心である。

 

業績は減益から底ばい、中計も下方修正

 

 20172月期業績は売上787億円、OP15億円、NP13億円だった。減収減益は、円高に加え、舶用のうち43%を占める商船向けが厳しく、同37%を占める漁船向けや、産業用、無線LANは増収増益だったが補えず。なお、為替は111/$121/€。

 

 20182月期は、売上790億円、OP15億円、NP10億円と実質横這い見通し。為替は110/$120/€。船舶はユーザーとの連携で船のIOTや、現場サービスの強みを生かし、東南アジア向け漁船を狙う。産業用は、ETC2.0が政府支援もあり市場離陸。無線LANは売上の70%以上が文教用だが授業の電子化で期待。文教からオフィスへ展開は、キャリアとも連携する。

 今回、発表された中計で20192月期は、売上1000900億円、OPM4.5%不変、ROE8%8.5%2016年の発表から下方修正だが、為替前提変更(前回120/$130/)と、商船不況が予想以上だったため。中計の経営方針の骨子は、①新造船のライフスタイルマネジメント、②船のブロードバンド、③漁業の付加価値向上など。